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文化発表会前日4
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隆彦「なんだなんだ遥を巡ってバトってんのか?」
郁人「ハル人気ものだね,でもそろそろ2人とも手を離してあげないとハルの腕が折れちゃう」
遥「イク!タカくん!なんで2人がここに?」
郁人「食堂に行こうとしてたらなんかSクラスから生徒が青ざめて出て言ってたから気になって来てみた」
隆彦「はよ離せ」
タカくんが僕の肩を自身の方に引っ張りやっと2人から開放された。
隆彦「大丈夫か?」
遥「大丈夫だよ…少し痛いけど」
郁人「見せて」
遥「いや大丈夫だって…」
郁人「ハル?」
出た,イクの笑顔で圧力をかけてけるやつ。
逆らった後が怖そうだから言うことを聞く。
郁人「…赤紫になってるじゃん。これのどこが大丈夫だって?」
隆彦「おぉ初めて見た。手形にアザが出来てりゃ」
遥「ごめん…でも大丈夫だって…あざくらいすぐ治るからさ…ね?」
とりあえず許しをこおう。
怒ったら怖いから…。
郁人「はぁ…次は嘘つくなよ」
遥「はぁい」
笑顔で言えば呆れたようにため息をつくけど笑顔を返してくれる。
隆彦「だからぁ…2人の世界に入るなって」
シュパッと僕とイクの間にチョップを入れる。
2人してタカくんの方を向く。
隆彦「はぁそうだったわ。お前らは言っても無駄だったわ」
郁人「隆彦失礼じゃない?」
遥「何のこと?」
隆彦「それより遥も食堂行くんだろ?喧嘩してるそいつらはほっといて俺らと行こうぜ?」
遥「え?でも…」
郁人「相変わらず優しいね…けど今回のはハルは悪くないんだし,ハルの意見を聞かなかったそいつらが悪いから…さっ行こう?」
僕の手を2人して握って教室を出た。
6人は唖然として僕らの後に付いてこない。
後ろを気にしながら食堂に来たけど結局6人とも来なかった。
遥「そう言えば僕校舎内の食堂初めてだ」
郁人「そうなの?」
隆彦「そーいやお前そんな食わねぇもんな」
遥「だって…2人と一緒に食べるとデザートだけ頼むと怒るんだもん」
郁人「怒らない方がおかしいでしょ」
隆彦「嫌でも食え…じゃねぇと太れねぇぞ?」
太るって…
簡単に言うけど人ってそう簡単に体重を増やしたり減らしたりできないもんなんだけど…。
遥「…あのさ,入る前に手離してくれる?」
郁人「あぁごめん」
隆彦「わりぃ」
食堂に入ると僕への悪口が始まる。
僕は別に平気なんだけど…
郁人「やっぱり不愉快だよね」
隆彦「1発殴りたいな」
遥「ダメだからね…あっ来た」
和也/拓也「「遥せんぱーい!!」」
遥「ッうわ!!」
強烈タックルにより後ろへ倒れる。
あまり痛さは感じなかったけど心臓に悪いからやめて欲しい。
隆彦「大丈夫か遥」
郁人「モテモテだね」
遥「奇しくも男だけどね…和也くん?拓也くん?離してくれるかな?ほら端っこの方席空いてるからみんなで座ろ」
とりあえず目立ってるから端っこに避けたい。
その一心で2人を起こし手を引っ張る。
すぐ立てる位置に腰を掛け適当にみんな座っていく。
みんなが座り終わってやっとひと段落がつく。
遥「さてと…昼ごはん注文しよっか」
郁人「そうだね。ハルはどうする?」
遥「…ちなみに食べないという選択肢は」
隆彦「ない」
遥「みんなが頼んだの少しずつ貰う。それじゃダメ?」
デザートを却下された今手段はこれしかない。
みんなよく食べるからたくさん頼む。それをすこーし貰う。
俊樹「いいぞ。けど本当にいいのか?それだけで」
柊「いいも何も遥ちゃんって少食だから朝も食べないし夜も僕らと比べて4分の1程度しか食べないから充分足りるでしょ」
隆彦「へー初耳だな」
郁人「ほんとだね…」
よし,怖い2人はむしむし。
ずっと黙ったままの後輩軍団+要。
遥「要?…要もなにか頼むでしょ?少し分けてね」
要「…あぁ」
少し気まずそうだけどまぁひとまず置いといて。
さっきから全然喋らない後輩くんたち。
遥「和也くーん?拓也くーん?大輝くーん?」
柊「呼び方に女子力を感じる」
遥「柊少し静かにね?」
柊「はい」
遥「…気にしなくともこれくらい全然大丈夫だよ?
はぁ…イクとタカくんがきつく言うから3人が口聞いてくれないじゃん」
眉間にシワを寄せ睨むように2人を見る。
ケロッとした顔で「俺たち悪くない」オーラを出しながら注文をしていた。
遥「大丈夫。これくらいすぐ治るしね?」
和也「俺も………たい」
遥「ん?」
拓也「僕も呼び名で呼ばれたい」
遥「へ?もしかして黙ってた理由ってほとんどがそれだったりする?」
ぷいっと他所を向いてしまった双子くんはどこか拗ねているようで…。もしかしてイクやタカくんは呼び名で要や俊樹や柊は呼び捨てだからかな…
遥「構わないけど……じゃあ和くんと拓くんでいいかな?」
和也/拓也「「はい!!」」
おぉ…元気がいい。
若いってすごいなぁ。
さてと双子くんは一件落着だけど大輝くんが。
遥「大輝くん?」
大輝「悪かった」
遥「ふふ…なんか初めて年下らしい姿が見れたよ。はい注文してね?3人とも」
やっとみんなひと段落。
安心と共にみんなとご飯で楽しいはずなのに,嬉しいはずなのに…僕の心はどこか悲しかった。
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