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文化発表会当日13
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noside
隆彦は遥が気を失ったのを確認しその足を早める。
後ろについてきていた双子が口を開く。
和也「ねぇほんとにどういうこと?全く意味がわかんないんだけど」
拓也「冷たいって遥センパイ冷え症なの?」
隆彦「馬鹿ちげぇーよ…。とりあえずもう保健室につく。そうしたら説明してやるよ」
微かに舌打ちをした。隆彦は苦笑いをする。
もう1人ついてきていた要は隆彦の横につくと遥の首に触れた。眉をひそめ舌打ちをする。
ようやく保健室に付き,先に居た2人を交えなぜ焦ったのか説明した。
柊「冷たい?」
郁人「うん…隆彦が言った通り確かに冷房が聞いて涼しいけど震えるほど寒いはずがないんだよ」
一方その頃体育館へと向かっていた郁人も同じく柊へと説明していた。
柊「まぁ確かに…あそこぬるかったよね」
郁人「人ってさ不思議なものでどんなに寒くても布でおおっている所はそこまで冷えはしない。ハルもあんな暑いカッコをしていた。けどハルの身体はまるで……」
そこで言葉を詰まらせる。
隆彦/郁人「「まるで,死んだようにつめた いんだ/かったんだよ」」
大輝「…」
無言で遥の細い首に触れた。
大輝「なんで…」
隆彦「知れねぇよ」
和也「ねぇ,あんたいつまで遥センパイのこと抱いてんのさ」
拓也「関係ないって分かってるけどさ…腹が立つ」
隆彦「それはこいつに言え。俺の服を話さないの遥だ」
俊樹「そのままの方がいいんじゃないか?布団と毛布は確かに温もるが元々冷たい遥にかけた所で簡単に温まりはしない。人の体温っていうのは少なからず今1番暖めることが出来るだろ」
«バンッッ»
日比谷「はぁはぁ…年寄りを走らせんじゃねぇよ」
柊「どうでもいいから早く遥ちゃんのこと見てよ!!」
息を切らした日比谷が保健室へと入ってくるなり遥の横にしゃがむ。
日比谷「原因は」
隆彦「分からねぇ」
柊「昼休みの30分のあいだ少し用事があるって、言ってて…僕らは別行動してたんだよ」
日比谷「30分のあいだに何かあったか…チッ,脈が弱ってる。そこにある毛布て遥をくるんで待ってろ!!職員室に言って車のキー取ってくる」
そう言ってまた走って保健室から出ていった。
日比谷に言われた通り奥の棚にしまわれていた毛布を取り出し遥にかける。
遥「…っん…」
郁人「ハル?」
遥「っん…ふぅっ…シン…」
シン…。
小さく紡がれた唸る声と言葉は静かな部屋にやけに大きく響くようだった。
そして蒼白な頬に一筋の涙がが落ちる。
遥「…シン……」
再び呼ばれた名前に心当たりがあるのは要だけ。
日比谷「はぁ…準備できた。お前ら一様言っておくがこのことは他言無用だ。今日のことはとりあえず忘れろ…柊,この鍵使ってここ閉めといてくれ。その後職員室に頼む。よっと…じゃあな」
遥を隆彦から受け取り布団で遥の顔を見えないようにし,そのまま外へと消えていった。
残された保健室にはただ沈黙だけが残っていた。
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