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何度も二人で
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大好きなのにアナタの全てを信じられなくて。
求めても求めても、この手からすり抜けていくような感覚。
アナタのせいじゃないのは分かってる。
なのに、いつもアナタを責めてしまう...。
ごめんねの声は心の中で何度も消えていく。
また、喧嘩してしまった。
一方的に責める俺を、名瀬は受け止めきれなくなって出ていった。
悲しくて泣いてしまうのは自分なのに。
「...名、瀬...名瀬!」
叫ぶ声は届かない。
今日もまた、ベッドは冷たいまま。
分かってる、俺が悪いって。
名瀬から与えられる愛情を信じられない俺。
いつか離れていくかもしれない...そんな不安で押しつぶされそうで...。
何が、なんて具体的なものでは無い。
だからこそ名瀬は戸惑ってる。
どんなに愛の言葉を言っても不安がる俺に、どうしていいか分からなくなっている。
「また俺を置いて行くんやろ?」
喧嘩の最後に必ず言ってしまう。
そうさせてるのは俺なのに。
「...頭冷やしてくる」
俺を落ち着かせる為、自分を落ち着かせる為に部屋を出ていってるのは分かってる。
だけど、その行動にまた不安を覚えるんだ。
悪循環。
俺は名瀬にどうして欲しいんだろ。
名瀬とこれから、どうしていきたいんだろ。
不安ばかり口にする俺は、名瀬を安心させられてる?
俺は...名瀬と一緒に居る資格あるのかな。
喧嘩の後は、いつも俺が寝付いた頃に部屋に帰ってくる。
自分の家に帰ることもできるのに俺の部屋に来てくれるのは、俺を安心させたいからなのかな。
ベッドが暖かくなり、その感覚に無意識に名瀬に抱きつく。
「名瀬...」
寝言のように呼ぶと優しく撫でられて、そのまま深い眠りについた。
目覚めると隣に眠る名瀬の姿。
胸がキュッと締め付けられたように痛い。
「ごめん...」
呟いた声に返事はない。
眠る名瀬の唇に軽くキスして、腕の中でまた眠りにつこうとする。
「...ズルいね」
そんな俺を遮るように名瀬が言った。
「っ!...起きとったん?」
「可愛いことするから、目が覚めた」
そしてグッと腰を押し付けてきた。
ソレは熱を持ち、はっきりと主張している。
「...責任、とってくれるよね?」
身体の奥から湧き上がる熱い感情。
その感情はきっと名瀬と同じ。
仲直りと言うにはもどかしいくらいに、優しい繋がり方。
愛してる、大好き、離したくない...そんな名瀬からの想いが溢れでてる。
「洸ちゃん...洸ちゃん!」
優しい、優しい...名瀬の動き。
こんなにも愛してくれてる人を、どうして俺は信じられないのか。
「あっ...ごめ、ごめんね」
喘ぎながらも謝る俺の唇を塞ぐ。
「も、いいから。我儘な洸ちゃんも好きだよ」
「んっ...ふ...」
「もっと俺を求めて...俺以外見えなくなるまで」
「んんっ...ぁ、やぁぁっ」
より一層深くなった繋がりに、我慢できなくて白濁を吐き出した。
同時に最奥に名瀬の熱を感じる。
強く抱き締められ、キスをしていると、中にいた名瀬がまた元気になってくるのが分かった。
緩く動き出す名瀬。
湿った音が耳を犯す。
「気持ちいいんだ?」
イったばかりだと言うのに、俺自身も限界まで勃ちあがってる。
ソレを楽しそうに握りしめ、刺激する。
マエもウシロもぐちゃぐちゃにされて、何も考えられなくなっていく。
「とも、ともっ!」
「ん、居るよ」
彷徨う手を掴み、握りしめてくれた。
角度をかえ、激しくなっていく。
「あっ、ぁ...や、んんっ!」
身体中キスされて、ビクビクと震える。
全身が性感帯なったかのように、どこを触られても気持ちいい。
快感が駆け巡り、震えが止まらない。
「イくよ」
「...ぁ、きてぇ」
また同時に白濁を出す。
出してからもグチュグチュ音を立てて動く名瀬。
その音に煽られて、再度熱を持つ。
「だめ、やっ...おかしく、なるっっ」
「もっと...でしょ?」
「いやっ、やぁぁぁ!!」
強制的に吐き出さされて、頭が真っ白になった。
ふわふわとする頭の中で名瀬の声が響く。
「何度だって、おかしくなるまで抱いてあげるから」
それは多分、不安定な俺を縛る約束。
名瀬以外考えられなくなるほど、頭の中は名瀬でいっぱいになっていた。
動けない俺を抱いて、風呂場へと移動する。
身体を洗い、髪を乾かし、服を着せて、リビングへ。
ソファーに身体を預け、目を瞑るオレを確認して、離れていく名瀬。
今はもう淋しくなんかない。
寝室の方で音が聞こえるから、ベッドの片付けをしてくれてるのだろう。
その音を聞きながら眠りに落ちた。
*****
不安な気持ちがいっぱいの洸介に、戸惑う名瀬。
結局身体でしか気持ちを落ち着かせてあげられない自分に、イライラして部屋を出たいくんですけど、やっぱりソレが一番洸介を落ち着かせることができて...。
いつもの二人とはちょっと違う、パラレルワールド的な作品です。
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