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恋する気持ち Side:名瀬
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好きになったのはいつだったのか。
出会いから気になってたのは嘘じゃない。
不安そうな顔で周りを見るキミ。
周りの人とは違って見える、そのオーラは今も変わらずキミを包んでる。
いつから好きだったのかを聞かれて、言い淀む。
そんなの、気づかないうちに...としか言いようがない。
「出会った時には、気になってた。でも、好きになったのはいつだろう」
その答えに不満そうな洸介。
...何が正解だったのか。
どっちが先に好きになったのかが気になるらしい。
はっきりと好きだと自覚したのは、洸介に彼女ができた時。
告白されたから...なんて単純な理由で付き合い始めた洸介に腹が立ったのを覚えてる。
その想いが友情を越えてることを知り、絶対に隠さないといけないと心に決めた。
そして気づかれないように、女の子と付き合ったりもした。
20代になって、女の子と付き合うと言う自分の気持ちに嘘ついてるのが嫌になってきて、そういうの一切やめた。
女の子抱こうとしたら、吐気がしてできなかった...ってのもある。
洸介のこと考えてたら、いくらだって勃つんだけどね。
でも大切過ぎて、関係を壊したくなくて、想いを伝えることはできなかった。
その事で洸介を追い詰めてるなんて思いもせず。
親友って立場を楽しく過ごしていたある日、週刊誌に俺の恋愛が書かれた。
俺もびっくりの根も葉もない噂を書かれた翌日、珍しく央が楽屋に顔を出した。
「洸介が泣いてる。なっちゃん、気持ち気づいてんやろ?」
泣いてるって聞いた瞬間、色んな後悔が押し寄せてくる。
洸介の気持ち...何となく、もしかして、なんて思うくらいの感情は確かに感じてた。
すぐに部屋を飛び出して、洸介の元に急ぐ。
背中からリーダーの「時間になったら行くから」って声が聞こえた。
楽屋に入ると、頬を涙で濡らしたまま眠る洸介がいた。
すぐに抱き締めたかったが、我慢して頭を撫でた。
「ん...ひさ...し?」
起こしてしまったようだ。
寝起きの頭でその手の持ち主を相方と思ってたようだったが、すぐに跳ね起きたとこをみると、違うって気付いたのだろう。
「名、瀬...」
離れようとした身体を引き寄せ、抱きしめる。
暫く抜け出そうとしてたが、諦めて力を抜いた。
「洸ちゃん、ごめん」
「え...」
赤くなった瞳で俺を見る。
どうして謝られたのか分からないって顔。
「俺、ズルいよな。洸ちゃんの気持ちが分かるまで何も言わなかった。こんなに泣かせて...」
覚悟を決めて告白する。
「俺、洸ちゃんのこと好きだよ。失うのが怖くて、なかなか言えなくてごめん」
突然の告白に驚いて声が出ない洸介。
多分、色んなこと考えてる。
男だとか、アイドルだとか、世間にバレたらとか。
無言のままその場を離れようとしてる洸介の腕を慌てて掴んだ。
「仕事の事とか、アイドルだからとか、そんな事は全部置いて、洸ちゃんの気持ちだけ聞かせて」
覚悟を決めるのは俺だけじゃない。
付き合うなら、洸介の覚悟も必要となる。
でもそれよりも大切なのは洸介の気持ち。
考え込んでた洸介の口が開く。
「俺も、名瀬のこと好きや。ずっと好きやった」
それは俺がずっと望んでいたものだった。
嬉しくて抱きしめると、洸介も背中に手を回す。
顔を見ると視線が絡んで、瞳が近づいた。
軽く触れるキス。
信じられないくらい幸せな感情が身体を満たす。
好きな人とのキスって、こんなにも気持ちいいなんて...知らなかった。
そして蕩けるような顔をしてる洸介を見て、もっと気持ちよくさせてあげたいって思う。
もう一度キスしようとした瞬間、ノックと共にリーダーの声がした。
「名瀬、時間やで」
反射的に離れる身体。
寂しそうな表情で俺を見る洸介。
そんな顔、反則でしょ...。
「すぐ行きます。...洸ちゃんこの後の仕事は?」
「雑誌のインタビューだけ」
「じゃあ、収録終わったら部屋行くね」
会う約束をするとホッとしたように笑った。
仕事が終わり、洸介の家に向かう。
チャイムを押すと風呂上がりの姿で出迎えられた。
ーだから、そういうの反則だって...
我慢できずに、すぐ抱き締めてキスをする。
昼間のような可愛いキスではなく、もっと深い大人なキス。
それだけで立てないくらい力が抜けてく洸介が、可愛くてしかたない。
そのまま抱き上げて、寝室まで連れていった。
ベッドでまたキスの雨。
洸介自身が熱を帯び、完全に勃ちあがってる。
気持ちよくなって欲しくて、ソレに躊躇なく触れる。
「あ...まって...」
信じられないと言う顔で慌てて制止するが、そんなお願いは聞いてあげられない。
「待ったは無し」
はだけた服から出てきた乳首を舐めながら、ソレを扱う。
抑えられない声に戸惑いながらも、快楽を求めていた。
「...ぁ、あっ!...と、もぉ」
不意に呼ばれた名前。
いつもとは違う呼び方に、一瞬理性を失いそうになる。
今日は洸介を気持ちよくさせるだけ。
首を振り、それだけに集中した。
「イッていいよ」
「ん...あ、やぁぁ!」
我慢してたようだが、促すと白濁を吐き出し恥ずかしそうに両手で顔を覆う。
手に受け止めたモノを側にあったティッシュで拭き、洸介自身も綺麗にする。
涙目の瞳にキスをして、洸介の服を整えてあげてからベッドにもぐり込んだ。
名瀬はいいの?...そんな目で見つめてくる。
煽らないで欲しい...。
「俺は今日はいいんだ。洸ちゃんが気持ち良くなってくれたらいい」
正直、下半身は限界なくらい勃ちあがってる。
それでも告白してすぐになんて、そんな関係にはなりたくなかった。
何年も想ってきたんだ。
時間をかけて、ゆっくり愛し合えたらいい。
抱きついて微睡んでる洸介。
ウトウトする中で、寝言のように話す。
「名瀬、好きや...大好き」
そのまま夢の中へ...。
寝付いてからトイレに駆け込む。
全く治まることをしらない俺の息子は、ずっと元気だった。
「洸ちゃん...」
柔らかい唇にキスした感触、蕩けるような表情、白い肌に残る赤い跡、我慢できずに切なく出る喘ぎ声、イク瞬間の快感に満たされた顔...全てが鮮明に思い出せる。
「...ん...はっ」
ーだめだ、今日は早い...
自身を扱いはじめて、すぐに白濁が出る。
それだけ、洸介が魅力的だった。
洸介の中を俺でいっぱいにしたら、どんな顔を魅せるのかな。
想像するだけで、また元気になっている自身に気づく。
「どんだけ期待してんだよ」
苦笑しながら、もう一度自分で処理をした。
*****
短編1話目、両思い時の名瀬目線。
書く予定無かったんですけど、最近切ない話が多かったのでつい書いてしまいました。
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