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1 凛くんはおせっかい!
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──「凛也《りんや》がもしオンナだったらなぁ……」
──「凛ちゃんはなんでオンナじゃねぇんだ?」
──「凛をヨメにしたい人生だった」
ああ、うるせぇうるせぇうるせぇ。
どいつもこいつも同じことばかり。
こちとら、そんなことはとっくに聞き飽きてんだ。
心無いことばで俺の胸をちくちくと刺すだけ刺して、放課後にはそんなことケロリと忘れて、街中のオンナどもにうつつを抜かすのだろう。
挙句、本能なんてくだらないものに突き動かされて、堅実に守り通すべきの純潔をあっさりと捨ててしまう。
ああ、くだらねぇくだらねぇくだらねぇ。
よく分からない相手をナンパするなんて危険すぎる。
まず俺を誘え。俺を好きになれ。気が合うようだったら、身体の相性まで確かめよう。貴重な純潔を俺に捧げてくれ。
どうしてそれじゃダメなんだ。
嘆いても恨んでも誰ひとりとして俺なんかには見向きもしない。
理由はひとつ。
──オンナじゃないから。
俺の周りのヤツらはみんな、見た目はお年頃、心はクソガキ。
面倒をあれこれと見てやることで、俺はまるでお母さん的な存在になれる。
だが、その先の世界に踏み込むことはできない。
──オンナじゃないから。
ふざけながらの目視やお触りは許されても、唇を交わすことは永遠にできない。
──オンナじゃないから。
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