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健太はうつむきがちになると急に色っぽさが出る。
授業中、俺は何度もその瞬間を目撃しては息を飲んできた。
飴玉みたいなくりくりの目が前髪に隠れてしまうことで、本来、健太の内側に眠っている“影”がむきだしになる。
仲間たちとバカみたいにふざけたり、笑ったり、チャラいことを言ったりするときの彼は“影”を見せないための幻想だ。
俺は、健太のなかに成熟しきった“男”としての“影”がすでにあることを知っている。
笑ったときのキラキラとした輝きを奪いながら、育っていく“影”。
感じてしまったところで俺には関係の無いもの──。
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