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「ばっ、バカ。……早起きのわりに髪型バッチリだなって感心してただけだ」
「あ。分かりますぅ? 実はワックスを新しいのに変えましてねー」
白々しく会話を再開させると、必要以上にふざけてしまうからいけない。
健太はこれ見よがしに、俺のほうへつむじをむけてくる。ドリルの尖端みたいにグリグリと。
こだわりのヘアセットを見せつけられたところで、整髪料をつける習慣が無い俺にはなんの参考にもならない──のだが、健太の頭のてっぺんをじっくり観察する機会もなかったな、と性懲りも無く考えたときだった。
「──隙ありっ!」
健太はすべての作業を放り出し、俺の頭をバスケットボールのように両手で包み込むと、上から押さえつけてきた。
「ばか! やめろ!」
マウントを取るように俺のつむじに鼻先を押し付けてくる。
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