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「りっ、り、り、凛くん、だ、だいじょーぶ?」
カーテンの向こう側から聞こえたくぐもった声。
とろりとしていた夢が弾けた。
「り、り、んくんっ」
俺を喧騒からさえぎっている無機質な白が人型に歪み、くしゃくしゃと揺れている。
さっさと入ってくればいいのに、カーテンの切れ目がいつまで経っても見つからないらしい。
長いカーテンの下をくぐり抜けようとしては絡まっているらしく「あれっ、あれっ」と格闘している。
そんな不器用グズの正体は分かっている。
俺は目を閉じたまま、鶴見の気配だけを感じていた。
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