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「──やめろっ!」
反射的に首を振り、迫り来る唇に指を押し当てていた。
「……お、俺、いま熱、あるんだ……、カゼかもしんねぇから……」
本当は上書きしてしまいたくなかった。
せっかく手に入れた健太の名残りを消してしまいたくなかった──。
「そっか」
拒まれたというのに鶴見はいやな顔ひとつしない。
昨日の泣きじゃくりや暴れっぷりは見る影もなく、今の鶴見はとても聞き分けよい。
こちらを気づかい、素直に身を引いてくれた。
「凛くんはやっぱりやさしいね」
もしかして、こいつは本当に生まれ変わったのだろうか。
「凛くん、だいすき……」
俺が目先の誘惑に負けてしまったと知らずに──。
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