アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
278
-
お節介なことばかり言って、自分よりも他人を優先して、キレイ好きで、神経質で、全てを完璧にこなそうとする母さんはずっと情緒不安定だった。
俺が物心ついた頃から「アナタはお母さんの子なんだから、ちゃんとしなさい」と執拗に繰り返した。
きっと、我が子も完璧に育てたかったのだ。
“完璧な自分”の“完璧なコピー”が理想形。それだけをほしがっていた。
俺が失敗したときには頬をぶって「お母さんの目をちゃんと見て『ごめんなさい』と言いなさい!」と怒鳴りつけてきた。
俺はいつだってちゃんと母さんの目を見ていた。
母さんは決して俺を見てくれず、虚ろだった。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
278 / 631