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「ごめんな。鶴見……」
シーツを手のひらで撫でてみた。
せっけんのやわらかな香りに混ざって、かすかにシップのにおいを感じた。きっとまだアザが痛むのだろう。顔に貼ったら目にしみてしまいそうだ。
「鶴見……、ごめん……。痛かったよな」
気づけばシーツに片頬を押し付け、ぬくもりと香りを胸いっぱいに吸い込んでいた。
こんなの変態だと思いながらも、とめられない。
会えないのなら、触れられないのなら、せめてあいつの名残りをわずかでも感じたかった。
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