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「ごめんな……」
何度も何度も同じことを口にしながら、制服のままベッドに乗り上げ、横たわった。上着すら脱がずに。
きっとこのままだとシワだらけになる。白く目立つぐらいのホコリもつく。
だらしないと思う一方で、“もうどうだっていい”と開き直っていた。
──学校では、どうせ誰も俺を見てはいない。
「ああ……そうか……」
思わず声が出た。
いつまで経ってもサイズの合わない制服。シワだらけのシャツ。寝起きのまま、伸ばし放題のままのボサボサの髪。
その意味を初めて理解できた。
鶴見もきっと毎日、いまの俺とおなじような気持ちで過ごしていたのだろう。
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