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「そんなに泣くなって……、……ばか……」
「いやだっ! いやだ! 凛くんが死んだらぼくも死ぬから! 凛くんが死んだらぼくも死ぬッ!」
「鶴見」
「凛くんが死んっ──」
じれったくなった。背中に回していた手で鶴見の後頭部をつかみ、力いっぱいに引き寄せる。汚い顔面をぬぐってやるように胸へ押し付け、ボサボサの髪に指を通し、力をこめてぐりぐりと撫でてやる。
鶴見はそれでも落ち着かない。しっぽをつかまえられたネズミみたいに体を激しく揺らし、キーキーわめいている。
死ぬとか血とか、そんなものどうでもいい。
話がしたい。
俺は鶴見に話しておきたいことがとてもたくさんある──。
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