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「ぼくはリンリンをもっとよろこばせてあげたいんです」
「いいんだよ。んなことしなくて」
「でもっ……それじゃあ、ぼくの気がすまなくて」
「俺は好きで世話焼いてんだ。見返りなんて求めてねーし」
まして的外れのごほうびなんて、もっと求めてない。
「お前の恩返しは独りよがりだって言ってんだ。今度やるときはもっと相手のことを想え、真心を持て! とりあえず俺にはもういいからな。ありがた迷惑なんだよ。二度とすんじゃねーぞ! 今度やったらブン殴るからなッ!」
そろそろ昼休みも終わりだ。さっさと決着をつけたくてまくしたてるように言い放ち、教室に戻ろうと一歩踏み出した瞬間、
──“やっべぇ。いまのは言い過ぎだったかもしんねぇ。”
世話焼き回路が勝手に起動し、激しく後悔し始めた。申し訳ないなんて一ミリも思ってなかったはずなのに。
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