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予想だにしなかった衝撃によろめき、咳き込もうと息を吸った瞬間、今度は頭の後ろを堅いものでぶん殴られる。
真っ暗な視界にストロボをたいたような光が弾けた。
舌と歯がぶつかり合い、口の中に濃厚な鉄の味が充満する。
「……は」
わけがわからぬまま、意識はわずかに遠のいた。
全身から力が抜け、床にヒザをついてしまう。
こんなの鶴見の仕業じゃない。
人の痛みを知っているあいつが突然暴力を奮うはずはない。奮われる理由もない。
だとすると──。
だいたい見当はつく。
おそらく、正攻法では俺に勝てないと判断したのだろう。
バレないように近づいて俺の視界を奪い、身動きできなくして、心ゆくまでリンチということか。
腐った根性してやがる。
そんなことを考えている間にも背中を殴打され、何度も何度も同じところを狙われた。まるで干されたふとんにでもなった気分だ。
あくまで痛めつけることが目的なのだろう。大ケガにはならないよう、微妙に手加減されているのを感じる。
「がはっ、……あ……」
鈍い痛みの連続。
意識がもうろうとしている間に両手首は後ろで縛り付けられていた。いくら身をよじっても外れない。
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