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39 堂々たる侵入者
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「テメェ、なんのつもりだ! つーか、誰にうちの場所聞いた」
「ぼぼぼぼくは凛くんのことならなんでも知ってます! お誕生日は二月二十二日でぼくの大好きなネコちゃんの日で、血液型はぼくと同じO型で、好きなたべものはエビフライでぼくの大好物のハンバーグとベストマッチ……」
「閉めるぞ」
今まさに侵入されつつある半身を真っ二つに断ち切る勢いでドアを閉じようとしたが、「あぁん」と気色悪い声と共につっかえただけだった。
「凛くんのことあまりにも知りすぎてなんだか夢と現実のスイッチのオンオフがうまくできなくて困ってるんですっ! どうにかしてください!」
「知らねぇわ!」
「だからさっきは夢だと思って、お気に入りの妄想プレイをやって──じゃなくて! ひどいことやっちゃった気がして、あやまりたくてっ!」
鶴見が握りしめているちんすこうの袋をよく見ると小さな紙が貼ってある。
いかにも虚弱な彼が書きましたと言わんばかりのヒョロヒョロした文字でこうあった。
──汁くんへ ごめんなさい。
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