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メロンソーダの缶を拾い上げ、さっさと教室に戻ろう、と思いながら背後に目をやる。
「日本語通じないならどうするよ」
「頭もっとブン殴ってやれば、そのうち言語回路つながるんじゃね?」
「試してみよっか」
「……うっ、う」
ガタイのいい坊主頭が仲良く三人、肩を寄せ合ってならんでいた。彼らの視線の先には自分達よりも遥かに背が小さく、だいぶやせ細っている生徒が一人いる。
ビンタの当たりどころが悪いのか、痩せっぽっちは鼻から血を流していた。
口やアゴが真っ赤に染まり、シャツの襟元にまで飛び散っている。きっと明日にはシミになるだろう。
──俺には関係ないが。
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