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「ほらほら、凛也。ごはんですよぉー」
まるでネコじゃらしを近づけるように俺の目の前でフリフリと揺らし、すきあらば唇にあてがってくるものだからたまらない。
健太はテッカテカの焼きそばパン。
福井は衣が分厚そうなエビフライ。
河野はふっくらした黒糖の麩菓子。
小橋はシュッとしたスティックチョコパン。
どいつもこいつもどうして茶色くて太くて長いものばかり。
前後左右を囲まれて男たちに棒状のものをつぎつぎに咥えさせられる──だとすると差し出してくる食べ物はそれぞれのアレの象徴か──いかがわしいイメージが一瞬脳裏をよぎる。グッと目を閉じて打ち消す。
「なんなんだ……お前ら……」
棒をむりやりねじ込まれないよう、できるだけ口を開かないようにしゃべる。
たいした声量にはならない上にひどく無愛想だったが、四人はパッと表情を明るくさせる。
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