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僕の高校生活。
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午前の授業が終わり、お昼休みになった。
皆は教室の机を移動させて、友達とお昼を食べていたり、
中庭に移動して、食べている。
そんな中、僕は自分の席に座ったまま、
母に作ってもらったお弁当をたべている。
母は僕のことを未だに食べ盛りと思っているのか、
お弁当はいつも大き目だ。
お弁当を食べ終わると、読書を始める。
そして、午後の授業がすべて終わると
僕は帰る準備を始める。
僕は部活動に入っていないので、すぐに帰ることが出来る。
この前まで、皆より早く帰れる分、
アルバイトをしようと思っていた。
だが、僕のこの見た目で雇ってくれるお店はなかった。
せめて髪を染めたりしたら、働けるかもしれないが、
それは何かに負けた気がして、することが出来なかった。
僕がこんな見た目じゃなかったらどんなに良かっただろうか。
帰りの電車は、行きよりも空いていて、
比較的楽に乗ることが出来る。
朝のように、気分が悪くなるようなこともなかった。
家に帰ると、まず、シャワーを浴びて制服から部屋着に着替える。
そこから、自室やリビング、台所の掃除をする。
終わったら、自分の好きな事をして時間をつぶす。
僕はこの作業のような毎日を繰り返している。
高校に上がったら新しい刺激が得られると思ったが、
そんなことはなかった。
刺激を得るためには、自分からアクションを起こさなければならない。
そういう事が苦手な僕には、難しいことだった。
しかも、それが出来たところで、
もしかしたら、誰かに迷惑をかけるかもしれない。
僕はなんて臆病なんだろうか。
こんなことを考えていると、自分の嫌なところを見てしまい、
どんどん自分の事が嫌いになっていく。
けれど、僕は時々願ってしまうんだ。
臆病な僕に手を差し伸べてくれるそんな優しい人が現れてくれないか、と。
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