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目を開けると、見覚えのない天井があった。
病院だ、と理解した頃にベッドの淵にいた岡本が身を乗り出して安堵していた。
「良かった、冴島大丈夫か?」
「大丈夫か? じゃねぇよ、元はと言えばお前が変なことしようとするからだろうが」
ぶつくさこうべを垂れてやると本気で申し訳なさそうにする顔にすこし胸が痛んだ。
「まぁ、俺が突き飛ばそうとしたのが悪かったけど」と付け加えると、「そうだよね」とさも当然というように言った岡本だった。
コイツ……
ムカつくから一発かましてやろうとおもい、腕を上げたがいつもとは違う感覚だった。
腕には肘くらいから手の甲まで白いギプス、何とも重症感の漂う処置が施してあった。
「左腕、全治3週間のヒビが入っています。まぁ若いからすぐ治るでしょう。しばらくはそのギプスで固定しておいてね」
そう言いながらカーテンを開けて医者が入ってきた。
「あ、はい。って、3週間!?」
今は4月の半ばだから、来月の今日くらいに治るのか。
「良かったね、ギリギリ梅雨に入る前くらいにギプス取れるよ」
うわぁ、じめじめした時期にこの腕で過ごすのは辛いな。
「安静にしておくんだよ。落ち着いたらもう帰っていいよ」
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