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コイツ王子じゃねぇ
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なんていったか、もう一度お願いします。
「学校で俺はいつも食堂で食べてる」
それは知ってる。
昼になると、友人二人が迎えに来て三人で歩いて行くのを見てるから。
ちなみに俺は教室で弁当派だ。
「行ったらあちこちから声が掛かって、何処に座っても気を使うんだよな…。つまり面倒臭い」
王子なだけに、愛想よくしなくちゃならないのか…。
「大変だな」
「世の中上手くやっていくには、大切なスキルだろ。バカか」
同情してやったのに、バカって言われた。
それ、酷くない?
「バカにバカって言ったらダメなんだぞ。知らないのかよ」
「あ?」
怖っ。
その整った顔で冷たく睨まれると、背筋に変な汗が流れてくる。
触らぬ神に祟りなしというからな。
「なんでもないです」
素直に引いておいた。
それにしても…と、俺はオドオドしつつもそれを悟られない様に神を見た。
上から目線のその態度。
王子?
こいつ、全然王子じゃねぇし!
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