アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
兎赤・クロ月・及影 『勘違いとふわふわのクマ』
-
「……うぅぅ……さむい……」
ひんやりとした空気に目が覚める。
周りは、知らないものだらけだった。
『勘違いとふわふわのクマ』
「ックシュン……この部屋寒すぎ…」
それもそのはず。
私が寝ていたベッドには、毛布が無かった。その上部屋の窓は全開で、外から冷たい空気が流れ込んできている。
さらに、周りには暖を取れるようなものは何も無い。し、何故かぬいぐるみが沢山あった。
(ここで炎を出しても………危ない気がするな……)
仕方なく、私は部屋の外に出ることにした。が、
ガチャ、
「…鍵……かかってる………どうしよう……」
とりあえず、ベッドに戻る。
(寒いし、ここどこだろう……)
自分の身体を縮こませ、自分で自分を抱きしめるように座り込む。
すると、部屋のドアが空いて、見知らぬ人が入ってきた。
「お、おはよう!よく眠れたか?」
「ッ、誰!?」
その人は、私に親しそうに話しかけてくる。
「えぇー!?……あ、そうか。今髪あげてないしな……オレだよ、オレ、ボクト。」
「……えぇー!?」
目の前のボクト様は白と黒の髪が垂れ下がっていて、なんか………
「…かっこいい……ッ、/////」
「……?………まぁ、いいや。それより、寒くなかったか?」
私が来ていた服は、薄いネグリジェのようなもの。
いろんな意味で震えていた私に、ボクト様は自分の上着を掛けてくださる。
「オレなぁー、暑がりだから毛布とか置いてないんだ。ごめんな、気づかなくて。」
「い、いえ……」
(暖かい……ボクト様の匂い…)
「…ッ////!」
(か、可愛い……)
目の前に、可愛い小動物がいるっ!!
ボクトは大興奮した。
「あ、そうだ!ケイジのために、いろんなものを用意したんだ!」
例えば、このぬいぐるみ!
そう言って、私に差し出したのはクマのぬいぐるみ。その大きさは、私の体を覆うくらいの大きさだった。
「ぶわぁ!ちょっと、いきなり……ッ!」
ドアの扉から、ケイの頭が見えてる……
「あの……ボクト様ちょっとよろしいですか?」
「お、ケイ!いいぞ、ちょっと待ってな!」
いつからそんなに仲良くなったのだろう……
チク……
なんか、痛い?
私は戸惑いながら、ボクト様の方を見ていた。
すると、私の前に手が出てくる。
「ちょっとの間、お休みしてて?」
次の瞬間、目の前が真っ暗になった。
2人が歩いていく後ろ姿を残して……
「いいんデスか?眠らせちゃって。」
「うーん……聞かれるのは嫌だしなぁ……」
俺は、自分で眠らせた彼女をベッドに運んでやる。
そして、上着を上から掛け、側に沢山のぬいぐるみを置いていく。
「……お姉様はそんなの、あまり好まない方ですよ?」
「…………いいんだ。」
そして彼女の額に、ちゅっと触れるだけのキスをする。
「…オレがたくさん、甘やかすって決めたんだ。」
そう言って笑ったオレの顔は、一体どんな顔だったのだろう?
……To be continued
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
9 / 16