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美しい姉 4
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るりが楽しそうに腕を上げたあと、頭にかけていたサングラスを下ろし、アクセルを踏む。
エンジンが動く音がして、少しだけ体が強ばる。
本当にこんな高級車に乗っていていいのだろうか。俺がこの車から降りた時、学校の人達はどんな反応をするんだろう………
だ、だめだ!こんなこと考えてちゃ、
俯かせていた顔を上げて、るりの方を見た。
「るり姉ちゃん、ここ日本だからね?外国じゃないからね?」
「やぁね、わかってるってー、そんなに心配しないでよ〜」
ちゃんと運転出来るのか………?
「ヒバリ」
「……ど、どうしたの?」
るりの運転に集中しすぎて、クロードから話しかけられていることに気付かず、一瞬、反応が遅くなった。
「クマガ、デキテマスネ?ダイジョーブ、デスカ?」
「え!?そうかな?ちゃんと寝たんだけどね」
まあ…………嘘なんだけど……
本当のことを言うと、あまり寝れなかった。夜中に2、3回起きてしまって、たぶん、家に家族がいる状態が久しぶりすぎて、気づかないうちに変な力が入っていたんだと思う。そのせいで全然寝れていない。
どうしてだろう…………るりとクロードが来てくれて嬉しいはずなのに…
「やっだぁ〜、ひばり、本当に隈出来てるじゃない!」
るりは運転しながら器用にミラーを見て、俺の顔を確認する。
「本当にちゃんと寝たの〜?授業中とかに寝ないでよね」
「うん、わかった」
はははって笑って見せたけど、るりにはあまり寝ていない事がバレてるみたい。
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