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勘違い
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朝礼が始まる頃、るりから「挨拶終わったから帰るね〜♪ 公演頑張ってくるわっ!」とチャットが来ていた。
なので「うん!頑張ってきて〜」とだけ送った。
朝礼が終わって、1時限目が始まった。
クラスの人たちは何故か、俺の方をコソコソ内緒話をしながら見てくる。
恐らく、るりの事だろう。あれだけ目立ち、それを目撃した生徒達も少なくない。噂になるのも時間の問題って感じ。
授業中もチラチラ見られ続け、ため息が何度か出た。舞は「何あれ、すごく見られてない?」と、ノートの端に書いて俺に見せた。
俺も「大丈夫だよ」とノートの端に書いて見てた。舞はあんまり信用してないみたいだったけど、授業中ということもあり、授業に集中する。
俺も、るりの事は一時的なものだろうと無視することを決めた。
1時限目が終わると、4人の女子が俺の席に詰め寄る。
「ね、ねえ……」
1人の女子が話しかけてきた。
「どうかした?」
女子達は、「早く言いなよ〜」とか「ゆみ、聞いてみてよ」とかクスクス笑いながら、最初に話しかけてきた女子を肘でつつく。
「あ、あのね!今日の朝、一緒にいた人って………」
「ん?あぁ……その人がどうかした?」
こてんと首を傾げる俺。
「その人は橘くんの………………恋人なの!?」
ゆみと呼ばれた女子は、前のめりになって言った。
「はぁ!?!?」
「違うの!?」
「恋人って聞いたー!」
「ねぇ、誰なのー?あの美人な人!!」
「教えて!」
一気に言葉を言われて、頭の中は???でいっぱい。
「え、ちょ、あの…待って?俺があの人の恋人って言われてるの……??」
とりあえず頭の中を整理しようと、女子に問いかける。
「そうーーー!!!」
4人の声が重なって、教室中に響き渡る。
それを聞いたクラスメートがぞろぞろと、俺の机に集まってくる。
「なあ、やっぱあの人彼女ー?」
「付き合ってるのー?」
「でも今日キスしてたよね?」
「え、そうなの」
クラスの女子も男子も集まって質問攻め。
俺は既にショート寸前。
普段こんなに大勢と話さないせいか、情報源が多すぎて思考停止。
だれか……………助けて………
「ちょっと!みんな一気に質問しすぎだよ!ひばり困ってるよ?」
舞が間に入ってくれて、みんな「後で聞かせてね!」と言って自分の席に戻り始めた。
「ひばり、こっち」
舞に手を引かれ、廊下の奥の方へ
「ひばり、大丈夫?」
「うーん………ちょっと疲れたかな…」
「あーもー!なんでこんなことになったの?」
心当たりはある。たぶん、今朝のるりとの行動だ。
「たぶん………るりのこと恋人だと思ってる?とか?」
「え!?なんでるりさんを?」
舞から聞かれて、今朝るりとした行動について詳しく話した。
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