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勘違い 7
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夢を見た。
小さかった頃の俺と仲の良かった友達の夢。
彼は俺と同じ小学校の1つ上の学年で、元々親同士が仲良く、俺が物心ついた時からすぐ側にいた子。
「ひーくん、危ないよ!降りておいで!」
「で、でももう少しだから………!」
下から声がして、そちらを向く。
片手にはまだ産まれたばかりのひな鳥。
そしてもう1つの手と両足で木の窪みをしっかりと捉え、ひな鳥が落ちたと思われる巣を目指す。
やがて木を登りきり、ひな鳥を巣に戻す事に成功した。
「よし!もう落ちちゃダメだからね〜!」
満面の笑みでひな鳥に笑いかける。ひな鳥に手を伸ばし撫でようとした時、視界が揺れた。
「ひーくん!?」
「ぅわああ!!」
背中に痛みが走ってジンジンする。
驚いて、ギュウッと瞑った目をゆっくり開けば、そこには綺麗な空。
俺…木から落ちたんだ……
「ひーくん!!大丈夫!?怪我してない!?」
すぐにいっくんが駆け寄って来て、仰向けになった俺の体を起こす。
「……う、うん!あ、でも…背中がちょっと痛いかな…」
えへへ とわざとらしく笑って見せた。
「え!早く手当しなきゃ!!」
「だ、大丈夫だよ!ほんとちょっとだけだから」
「……そう?じゃあ、とりあえず安静にしておこう?」
「うん…わかった」
いっくんに手を優しく握られると、なんだか安心する。
「ん…いい子」
そう言った後、いっくんはまた優しく俺の頭を撫でた。
あ………いっくんに頭撫でられるの気持ちいいなぁ…
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