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眠りたくて 3
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「あれ、東野先輩。お久しぶりですね」
「うん。たまには顔出さないとね」
写真部 と書かれたプレートがかかっている教室を開けると、後輩の戸田希望(とだ のぞみ)が既にいた。
丁度パソコンで写真の編集をしていたようだ。
戸田は「お元気そうで何よりです」と言うと、セミロングの髪を耳にかけた。
それから、またパソコンに向き直し作業を続けた。
ま、部活に来たところで写真撮れないんだけどね。
俺は、自分が使っている机に座ると、まず、スクールバッグからイヤフォンを取り出し、スマホに刺してミュージックアプリの再生ボタンを押した。それから、パソコンを立ち上げ以前撮った写真を眺める。
これは俺のルーティンで、必ずこの様にしてパソコン作業を始める。
元々座って作業をする際は、家でも音楽を流しながらするタイプで写真部のルールに「イヤフォン禁止」みたいなのが無くて良かったと思っている。
寧ろ、部員は殆どがそうやって作業をしているくらいだ。
丁度、1曲流れ終わった後部室の扉が開けられた。
「東野先輩じゃないですか!先輩!来るなら言って下さいよー!今、希望ちゃんと私の分のコーヒー買って来たところだったのにー!」
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