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気付かなかったのは#16
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「悠真だから、好きなんだよ。」
口をぱくぱくさせて戸惑った後、
「…何だそれ、同じだろ。」
ふいっと視線を逸らしてコーヒーをがぶ飲み。
「違う違う。悠真は特別。」
悠真の頭をぽんぽんと叩いて俺は服を着替える為に立ち上がった。
そっぽ向いたままだったから表情は分かんなかったけど、別にいいや。
時計を見ると2時前だった。
どこか寄ってから行くか?
少し早めだけど誠一達と合流しようかな。
そんなことをぼけっと考えてたけど不意に思い出した。
「俺達、もう付き合ってることになる?悠真?」
振り返って尋ねてみたけど聞く必要なかったかな。
「…当たり前だろ、クズ。」
昨日からやけに素直だなあ…としみじみ思う。
どうしたんだろ?
あまり素直すぎるとちょっと後がこわい。
たまにがちょうどいいかな。悠真は。
結局その後、誠一にラインを入れて早めに合流。
そしていつもの実況。
啓介と誠一がふざけて、悠真の罵声が飛んで、俺はのんびりマイペース。
お互いの関係は変わっても、こうして4人でゲームしてる時間がなんだかんだ俺は好きだな。
きっとあいつらも思ってる。
めっちゃ楽しそうだし。うるさいけどね。
その日の帰り際にさらっと悠真が付き合ってる宣言をして、口をあんぐり開けたままの二人を置いて俺達は誠一の家を後にした。
今までも一緒だったけど、これからは少し別の意味で
長い付き合いになりそうだ。
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