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夏風邪の影響力#7
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「38°ちょうど。気持ち下がってんな。」
俺に体温計を渡してソファに座り込む。
とりあえず悪化させてしまってはないようでよかった。
「そういえばさっき何の夢見てたの?」
魘されてた姿思い出して聞いてみる。
「あ?…忘れた。」
何か気付いたような顔してた気がするんだけど。
「何だ、悠真の恐いものが分かると思ったのに。」
「…んなのあるわけねえだろ。」
一つくらいあると思うけどなあ。
「……」
「悠真?どうしたの?」
考え込むみたいな顔して俯く悠真に声をかける。
「何でもない。お前は何か恐いものあんの?」
すぐにいつものすました顔に戻ると逆に聞き返された。
「んー、そう言われると出てこないなあ。」
動物は好きだし幽霊とかも別に。
「あ、強いて言えば悠真に嫌われることぐらいかな。あとまぁ、あいつらにも。」
確かに考えた事もなかったけど、嫌だなあ。
恐いって言うのか分かんないけど。
「…何だそれ。ありえねぇだろ。…!あー…何でもない。」
少し間を空けて何故か悠真は笑い出したけど、言った後で後悔したのか額に手を当てて溜息吐いて否定してたけど勿論聞き逃さない。
「悠真が俺を嫌いになるのはありえないって?」
ソファの背に手をついて悠真を見つめる。
「…んなこと言ってねぇ。」
そう言って顔を背けた悠真の耳は真っ赤で
多分熱のせいだけじゃない。
「照れてる?悠真?」
真っ赤になった耳元で囁いて甘噛みする。
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