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夏風邪の影響力#9
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「ったく…。さっさと忘れろ。」
「無理!」
即答する啓介。
誠一には聞こえない程度の声で
「いいじゃん。別に。俺らもしてるし。」
「そういう問題じゃないっつの。はぁ…。」
そんな二人のやりとりを見てると誠一が寄ってきて不思議そうな顔して
「何?何してたの?」
こういう所はまぁ、誠一の良い所だな。
「…そのうち分かると思うよ。別に分からなくていいけど。」
誠一の肩に手を置いて諭すように言った。
「ふーん?そんなことより、啓介ー俺腹減ったー。」
こいつは食欲の方が大事らしい。
啓介に抱きつくようにして急かす。
「俺はお前の母ちゃんかよ。それに飯っつってもお粥だっつの。悠真ー、台所借りるぞー。」
「おう。さんきゅ。あと、俺んちでいちゃついてんじゃねぇよ。」
啓介は誠一を連れて台所に向かいその背中に悠真が苦笑いしながら声をかけた。
啓介はちらっと悠真の方を振り返って意味深に笑い奥へ消えていった。
「はぁ…。鍵閉めときゃよかった…。」
見えなくなってからまた溜息を吐いて恨めしそうに俺の方を見る。
「…俺のせいじゃないと思うんだけど。」
「まだ何も言ってないだろ。」
ぷいっとそっぽ向いてソファに腰掛ける。
今日はなんか子どもっぽいな。可愛いけど。
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