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夏風邪の影響力#10
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「あんま怒るとまた熱上がるよ。」
「別に怒ってねぇよ。」
背けたままの顔はちょっと紅くて。
「あぁ、恥ずかしいのか。いいんじゃない?あの声まで聞かれた訳じゃないんだし。」
隣に座って頭を撫でる。
「ばっ…!そういうこと言うな!」
べしっと俺の手をはたいて睨む。
「わかったって。次は鍵閉めとこ。」
宥めるように言ってまた懲りずに頭を撫でた。
「…」
不満そうだったけどそれ以上は何も言わなかった。
暫く黙ってたけど途中で啓介が台所から
「悠真ー、醤油どこにあんのー?」
って聞いてきて悠真は台所に向かい、俺も啓介が作ってるとこ見ようと思って結局全員台所に集まった。
「お前ら料理番組じゃねぇんだぞ。」
啓介が呆れたような口振りで言ったけど満更でも無さそう。
「おい、宏樹。これ持ってっとけ。」
そう言って悠真に器と蓮華を4つずつ渡された。
その時は思わなかったけど、ちゃんと4人分用意してある辺り悠真らしかった。
「おっしゃ、出来たぜ!誠一、危ないからちょっと離れてな。」
啓介のすぐ傍でちょろちょろしてた誠一に声をかけて熱い鍋を持ってテーブルまで戻ってきた。
「おー、美味そうじゃん。」
鍋の中を覗き込むと想像以上に美味そうで正直驚いた。
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