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鬼
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「ゆっくりお眠り」
そんな言葉も彼にはもう届いていないだろう
「いやぁ、人間の成長とは早いものだな」
そっと彼の顔にかかった髪を払う
「鬼龍様」
「運んでくれ。優しく扱えよ人間は脆い生き物なのだからな」
「わかりました」
俺は目の前にいる彼をじっと見つめた
彼は規則正しい呼吸を繰り返している
「よく眠っている」
「薬が効いているのでしょう。そろそろいいでしょうか」
「あぁ」
12、3年ぶりぐらいの再開だろうか。
私達の12年と人間の12年じゃこんなに違うものなのだな。
これからどんな生活がまっているのだろうか俺には想像もつかないけれど、けして飽きない時間だと思う。
そんなことを思っていると今から胸が弾む
俺は窓から差し込む月のひかりに照らされてそんなことを考えていた―。
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