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いい夫婦&いい兄さんの日ss⑥
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「最近、爽ちゃんが心配症で困ってるんだ」
━━━━前からじゃん。
「俺も夏陽が会社の人にも、近所の中学生にも妬くから困ってる」
こっちも相変わらず。
「…………っていう割には嬉しそうだね。兄さん」
「ソナタこそ!」
困るとか言いつつ、兄達は嬉しそうに話してる。
今日は久しぶりに兄弟三人で会った。
「やっぱり、ヤキモチ妬かれると困るけど、嬉しいかな。兄さんもでしょ?」
ソナ兄は何かを思い出しながら、ポッと赤くなった。
「うん。まぁ……」
「夏陽さん、溺愛っぷりが凄いもんね」
「ソナタと爽くんもラブラブじゃん」
お互い、惚気けまくるうちの兄達。
「あのー。惚気話はおしまいにして、そろそろケーキ食べようよ」
呆れて、ケーキの箱を開けた。
「明日、雨降るのかな…… テレビ付けていい?」とソナ兄。
「どうぞ」
ピッ……流れてきたCMの音楽にピクッと反応する。この曲は確か……
「あー!零士様だ」
ソナ兄がミーハーに騒ぐ。
「本当だ」
興味深々でナオ兄も画面を覗き込む。
つい先日、公開されたばかりのメガネのCM。
「本当に格好良いよね!零士様」
ウットリ見つめるソナ兄。
「メガネもスーツ似合う」
感心したようにナオ兄が言う。
「零士様はスタイルがいいから! メガネも最高に格好良い!」
「なんで、ソナタが自信満々なの」
ナオ兄がくすくすと笑った。
「惚れ直した?」
ナオ兄が意味ありげに聞いてくる。
「も、元々惚れてないから!」
慌てて否定する。
「もー! レキはまた、そんなこと言って! 零士様の優しさと愛情に気付いて、認めちゃえばいいのに」
ソナ兄は零士の信者だから、こういう時面倒くさい。
「そうだよ。零士さんなら、レキはきっと幸せになれる。 素直になって」
ナオ兄も一度、零士に会わせてから、やたら押してくる。
「…………俺、今日は早めに寝ようかな」
逃げるが勝ち。
「何言ってんの! 今日は寝かさないよ」
変なスイッチの入ってるソナ兄。
「そうそう。久しぶりに今日は兄弟で飲み明かそう!」
ナオ兄もノリノリで引いてしまう。
その晩。永遠と続く惚気話と、零士を滅茶苦茶に褒め称え、付き合いを勧めてくる兄達に、夏陽さんと爽さん相手の方がまだマシかも……なんて考え、グッタリとするのであった。
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