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朝食 1 悠人side
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朝
中々起きられない彼をベッドに残し、台所で朝食の準備をする。
甘党をこじらせた彼のために、スプラングルエッグには砂糖を少々。
トースターにパンをセットし、食べやすいように切ったサラダを皿の上にのせる。
コーヒー用のお湯を沸かしながら程よくソーセージとべーコーンを焦がして盛り付ける。
その匂いにつられてやってくる彼を合図に、
おそろいのマグカップにインスタントコーヒーの粉を入れた。
「おはよう、和樹。今日のコーヒーは?」
「…砂糖多めで、おはよう、悠人」
フラフラしながら洗面所に向かう和樹を見送り、
コップに熱湯を注ぎ込んだ。
彼所望の砂糖3杯を入れ、おまけにミルクを少し流し込む。
出来上がった甘ったるい液体を料理と一緒にリビングへと運び、テレビを付けて彼を待つ。
頬杖を付けば、彼から貰ったブレスレットが音を立てた。
「お待たせ」
戻ってきた和樹が着席すると同時に手を合わせる。
「いただきます」
テレビの音を聞き流しながら、ふと窓の外へと目を向ける
開くことのない窓の向こうは、なかなかに天気が悪い
きっと数時間後には一雨来るだろう
「傘、忘れるなよ」
「分かった。風邪をひいたら大変だもんね」
「看病なんてしないから」
「だろうね。悠人はツンデレさんだからなぁ」
「うるさい、早く食べろ」
「クールだな、相変わらず」
笑いながらコーヒーを飲む和樹に、咳き込んでコーヒーを吹き出してしまえばいいのにと睨みつける
「ゲホッ、っ、…………!!」
「……大丈夫?」
「………ッ」
洗面所へ走っていった彼を見送る。
まさか本当に吐くとは…
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