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風邪 悠人side
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「……………」
「…………と、………悠人」
声が聞こえる
……そうか、和樹が帰ってきたんだ。
「こんなところで寝てたら風邪引くよ」
「………、………つ、き………?」
声が出ない
力なく倒れ込んだ俺の体を、和樹が笑いながら抱きかかえる。
その腕はとても暖かかった。
「寒い」
「熱いシャワーを浴びようか、それとも、寝る?少し熱があるようだし」
「……」
和樹に半ば強制的にベッドへ運ばれ、布団に埋められる
布団の温かさに包まれると、途端に眠気が襲ってきた。
「夕飯はお粥でいい?」
「いらない、寝る」
「ダメだよ、薬を飲まないと。少し待ってて」
……嬉しそうにキッチンへと向かった彼はおそらく、「看病ごっこ」でも楽しむつもりだろう。
いい歳していつまでも子供っぽい
せめてまともなお粥が出てきますようにと祈りながら、眠気に任せて目を閉じた。
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