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その日➁
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「空はさ、好きな子いないの?」
「さぁ?」
急になんだろう。こいつの話はいつも以上に唐突だ。お前だよ、なんて言えるわけもなく誤魔化す。
「んーその反応は絶対いるでしょ?」
「いないよ」
髪を耳にかけながら、軽く返す。
「空の好きな人当ててあげるよ、俺でしょ」
「なんでそうなるんだよ?いないよ」
「んー勘かな。俺勘はいいんだ。それに空、さっきからずっと髪いじってる。空は昔から嘘つく時とか不安な時に髪をいじる癖がある。自分じゃ知らなかった?」
知るわけがない。だがこいつに気持ちがバレているのは聞かなくてももうわかる。引かれただろうか?嫌われたくない。でも今更手遅れだ。
どうする俺。
「空、どしたの、泣くなよ。」
気づいたら涙が溢れていた。
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