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ポッキーゲーム【BF】
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11月11日は、ポッキーの日である。
「・・・つーわけでカエル、ポッキーゲームしよーぜ♪」
「・・・はいー?」
いきなりミーの部屋に来たベルセンパイの放った第一声が、それだ。
「相変わらず意味不明ですー、センパーイ」
「だから11月11日はポッキーの日だろ?どうせならなんかやったほうがおもしれーじゃん」
そう言ってベルセンパイはポッキーを取り出す。
・・・何ちゃっかり用意してんだこの暇人。
ポッキーの日だからポッキーゲームって安直すぎですよー。
・・・と、心の中で悪態ついても、拒否なんてベルセンパイに通用するはずもなく。
色々と言いくるめられて、結局やらされることになってしまった。
しかも、用意周到にも先にポッキーを銜えるのはミーの方にされてしまった。
「・・・一回だけですからねー」
「ハイハイ。早くしろよ」
ミーは仕方なくポッキーの端っこの方を口に銜えると、センパイを待った。
自分より大きいベルセンパイに合わせるために、顔が自然と上向きになってしまう。
まるで、自分からキスを迫っているようで、なんだか気恥ずかしい。
「!」
カリ、と音を立ててセンパイがミーの銜えているポッキーの端を食べ始める。
カリカリとゆっくり、少しずつ、ベルセンパイがポッキーを削っていって、顔が近づいてくる。
先輩の顔が近づくたびに、ミーの顔には熱がたまる。
・・・思ってたよりも恥ずかしい。
このままポッキーが折れなかったら・・・・・・それを考えるだけで頬が紅潮する。
あと少し・・・それぐらいまで顔が近づいたとき、思わずぎゅっと目を瞑ると―・・・
――ポキン
耳に入ってきたのは、何かが折れた音。
そしてゆっくり目を開くと、その音は予想通りポッキーの折れた音だった。
ミーの口には短いポッキーの欠片があり、さっきまで近くにあったベルセンパイの顔はすでに離れていた。
・・・嬉しいような残念なような・・・。
ミーが微妙な気持ちでいると、ベルセンパイが再び近づいてきた。
「センパ・・・・・・ッ!?」
言葉を遮られて、センパイに唇を押し当てられる。
ポッキー折れたのに・・・反則じゃないですかー・・・っ!!
「・・・んっ・・・んんっ・・・っふ・・・んぅ・・・っ!!」
クチュ、と卑猥な音がミーの口から漏れる。
恥ずかしい。
わざと音立ててる――・・・。
センパイの舌がミーの口内を荒らして、やっと唇が離れると、二人の間に透明な糸が引く。
その糸が切れると、ミーは息を荒くしながらキッとセンパイを睨んだ。
「・・・いっ・・・いきなり・・・何なんですかー・・・っ」
「・・・オレは悪くねーから」
ミーがあからさまに「は?」という顔をすると、センパイは
「あんな顔するお前が悪い。」
と、ほとんど意味不明発言。
「お前のせいで折れたんだから、もう一回リベンジな♪」
「・・・はいー!?一回だけって言ったじゃないですかー!!」
反論するも、センパイにはやはりそんなことお構いなし。
「そんなこと知らねーし。だってオレ・・・」
そしてやっぱり、
「王子だもん♪」
お決まりのそのセリフで言いくるめられてしまうミーも、やっぱりこの人にはかなわないのだ。
ポッキーゲーム
(なー、もう一回)
(何回やれば気が済むんですかー・・・)
(20101111)
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