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文化祭
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めちゃくちゃ怒ってる真雪。
なに、なんでお前がそんなに不機嫌になるわけ。
非は真雪にもある。
「あのさぁ、今すごい怒ってるけど…お前だけじゃないからね」
「…何がです?」
不機嫌そうに顔を顰めてこちらを見る。
そう、僕は知っている。奴のクラスの出し物を。
「こっちは女装喫茶。そっちは執事喫茶でしょ」
…お分かり?
似てんだろ、どう考えても同じでしょ。
僕の言いたいことが分かったのか、大きく溜息をひとつ吐いて項垂れた。
「まさか、俺が燕尾服姿を見せるから、雛さんも女装姿を見せることにしたんですか?」
「それ以外の何があるの」
「やだもう…可愛い」
不意に抱き締められる。
顔は真顔だけど心はパニックだよ。
どうしていいか分からず、取り敢えず背中に腕を回してみた。
強く抱き締められてるから苦しくて、服を握ってみる。
「雛さん、嫉妬しても自分を犠牲にしないで下さい。燕尾服と女装じゃ露出度に差があるから、分が悪過ぎます」
「…ああ、確かに」
なぜ気付かなかったのか、恥ずかしい思いをするのは僕だけじゃん。
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