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火神×黒子 song15
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♪"ずっと ずっと
私になんか幸せなんて
似合わないってずっと思ってた
だけどあなたに出会えてすべて 変わった
運命の人"
ようやく見つけた・・・
僕の光・・・・
僕はずっと探していたんだ
青峰君の代わりとなる光を・・・
初めて火神くんに会って思ったんです。
今はまだ到底青峰くんにはバスケの技術は及ばないかもしれないけど、2人で協力出来たのならきっとキセキに太刀打ちできるのではないかと。
僕は青峰くんを傷付けてしまったから、僕にはもう誰かのそばにいる資格なんてないと思っていたんです。
だけど火神くんと一緒に強くなって青峰くんを負かす事が出来たのならば何かが変わるかもしれない。
青峰くんも強くなった僕を認めてくれるかもしれない。
そんな・・・ただそれだけの最低な感情でした。
だけど、強くなったつもりでいてもそれは1人の力ではなくて火神くんがいたからこそなんです。
1人で強くなった気でいて、それではダメなんだと・・・
そう、教えてくれたのは火神くんでした。
♪"わがままでほんと
あなたを困らせた夜
いっぱいあったけど いつも
どんな時も 私の横に 笑顔があった"
僕らが大学生になり、それからまたみんなそれぞれの道を歩き出したある日、僕はいつものように・・・だけど、いつもとは少し違う関係になった火神くんといる時に桃井さんから一通のメールが届いたのを見て動揺しました。
『テツくん!!大変!大ちゃんがまた飲んでテツくんを呼んでキリがないの!!』
「黒子、どーした??」
「いえ、あの・・・」
火神くんは携帯を片手に動けないでいる僕に話しかけてきました。
何も言えずにいると、火神くんは僕の携帯を覗き込み、ため息をついた
(あ、どうしよう・・・・)
「ハァ・・・心配なんだろ??行きてぇーなら行ってこいよ?」
「・・・・え?」
今日は火神くんと付き合い始めて丁度1年目の記念日のデートで食事をしようとレストランに来ていた。
なのに、僕のワガママでせっかくのデートを放棄するなんて出来ない・・・しかも相手は青峰くんだ・・・
青峰くんは僕達が付き合い始めたのを聞いてからかお酒を浴びるように飲み、時々桃井さんを困らせるようになった
「・・・っ、いいんです!あんな人は放っておきましょう!それに、これから食事だって・・・」
「・・・・でも桃井が困ってるんだろ??お前にもう青峰の気持ちはないって分かってる。だから俺も信用して言ってるんだ。この店の予約はキャンセルしとくからさ!いつだって一緒に来れるだろ?それに、どうせお前心配でソワソワすんだろ??」
「でも・・・」
「いーって、大丈夫だから」
「・・・・すみません」
こうして何度も僕は火神くんの約束を破ったりすることがあった。それでも火神くんはいつも通りで『アイツもしょうがねえな?!』と言って笑っては僕を見送ってくれた。
僕はそんな火神くんに甘えていたんだ・・・
♪"こんな私だけど
あなたの側でいつも
いっぱい笑ってたい ずっと ずっと
こんな私だけを
愛してくれて 本当に
凄く幸せ ずっと ずっと"
「テツくん!!」
「桃井さん、青峰くんは?」
「・・・あそこ。ほんとにもうっ!!テツくんを奪う勇気もなければ幸せにする勇気もないくせにウジウジしちゃって!!早く諦めればいいのに!!」
「・・・・・」
「ぉ!!テツぅーーー!!迎えに来てくれたのかぁー?!ほら、こっちで飲もうぜー?!」
「大ちゃん!!」
「・・・・・」
「お?テツどうした?そんな顔してぇー??」
「・・・青峰くん、もうこれっきりにしてくださいね?」
「あぁー??なんだよぉー??つれねぇーなぁー??」
「今日僕は火神くんとの記念日で一緒に居ました・・・ですが、キミの事を聞いて火神くんは文句言わずに見送ってくれました・・・」
「・・・ハッ、恋敵に自分の恋人を寄越すなんて随分ヨユーじゃねぇーか?」
「大ちゃん!!来て貰ってるのに何よその言い方は!!」
「お前が勝手に呼んだんだろーが?!」
「それは大ちゃんが毎回こうやって酔う度にテツくんの名前を大声で叫ぶからでしょ?!」
「正直見損ないました・・・青峰くんがこんなにもお酒に溺れるなんて・・・・そもそも僕達は何も始まってませんよね??なのに今更・・・」
「俺はテツの事誰よりも知ってる。俺はお前の事が好きだし、お前も俺の事が好きだろ??だから毎回俺の所に来てる・・・」
「ついに脳までバカになったんですか?好きだった・・・の間違いですよ。今は火神くんだけなので」
「アイツのどこが良いんだよ?!」
「・・・こうやって笑顔で僕を見送ってくれる所です。火神くんはバカだから直ぐ表情に出てしまうんです。無理やり笑顔作って、僕が罪悪感を感じないように青峰くんの所に行かせてくれる・・・だからそんな火神くんをもう傷付けたくないので・・・僕が青峰くんの所に来るのは今日が最後です」
「・・・・は??」
「・・・もう、1人で立ち上がって下さい。僕の事は忘れて下さい。・・・桃井さんに迷惑かけるのをやめて下さい。僕達の間には何も無かったんですよ?」
「・・・ハッ・・・ひっでぇーなぁー・・・分かったよ。今まで悪かったな・・・アイツの所に行けよ」
青峰くんとはお互い意識した日もありましたが、ほんとに何も無かったんです。ただお互いの想いが強過ぎてすれ違ったままでした。今では誤解が溶けたものの僕にはすでに火神くんが居ますし、青峰くんにはほんとに違う人と幸せになって欲しい。ただそれだけです。
そして火神くん、今まで我慢させてしまってすみませんでした。
そして、こんな僕を見捨てず一緒に居てくれてありがとうございます。
そんな事を考えながら僕は青峰くんに背を向けお店を出ました・・・
♪"ずっと ずっと
プロポーズの日 照れくさかったね
親友のような 関係が心地いい
あなたじゃなきゃ もう駄目なんだからね 本当
かけがえない人"
僕は青峰くんに別れを告げ、後の事は任せてと言い張る桃井さんに甘えお店を出た
その足で先程居たレストランに向かった
(居るわけ・・・ないですよね・・・)
お店に着くと「いらっしゃいませ」と言う店員に目をやると、向こうは何かに気付いたのか僕に近寄り「お連れ様は先程の席でお待ちですよ?」っと案内してくれた。
(・・・・・待ってくれていた・・・・・・)
「おぉ、黒子随分早かったな??来ないと思ったんだけどな??」
「すみませんでした・・・火神くんこそ、帰っているかと思いました」
「あぁ・・・キャンセルするつもりだったんだけどな・・・もう少し待ってから帰るつもりだった」
「優しいですね?火神くんは・・・」
「どうした?急に・・・」
「僕、ちゃんと青峰くんと話してきました。もう迎えに行くのはこれきりだって・・・」
「・・・あぁ」
「火神くん、僕と結婚してくれませんか?」
「・・・あぁ・・・あ?・・はぁ?!!!ちょ、おまっ!!急になんだよ?!」
「すみません。急に想いが溢れ出てしまいました。」
「急すぎんだろ?!それに、お前がそのセリフ言うなよ!!」
「だって、火神くんからだと僕は何百年待てばいいんですか?」
「そんなヒヨってねーわ!!・・・・これ」
そう言いながら火神くんは小さな箱をポケットから取り出した
「火神くん・・・・これって・・・」
「指輪だよ!!ほんとは今日オレから言うつもりだったんだよ・・・・もっとカッコよくな?!」
「ふふっ、僕が先を越しちゃいましたね?」
「ったく、カッコつかねーじゃねーかよ・・・」
「でも僕達らしいですね?」
「・・・だな」
2人笑い合いながらレストランにワガママ言って待ってもらっていたコース料理を次々と食していった
途中胸がいっぱいでお腹が一杯になった僕の料理も火神くんは全て平らげてしまいました。
そんな姿を見ながら僕はやっぱり傍にいたのが火神くんで良かったと再確認する
♪"甘えん坊のあなた
泣いてばかりのあなた
もっとしっかりしてよね
私ちゃんと あなたの横に いつもいるから"
僕より感情豊かな火神くんは時に頼りなく、たまに心強く僕の隣に居てくれた
「火神くん・・・」
「・・・あ?」
「僕は、君の隣でずっと君を幸せにしますね」
「・・・はっ、それはこっちのセリフだわ!!」
いつもなら『よくそんなクサイ台詞を言えるな?!』っとツッコミを入れる火神くんですが、涙目になりながらも「これからも宜しくな」とボソッと呟いた
♪"こんな私だけど
あなたの側でいつも
いっぱい笑ってたい ずっと ずっと
こんな私だけを
愛してくれて 本当に
凄く幸せ ずっと ずっと"
あぁ、僕はほんと火神くんと出逢えて良かった・・・
いつだったか、桃井さんに言われた事を思い出す
『テツくんって、良く笑う様になったよね?』
『・・・そうでしょうか?』
『うん、中学の時もあの一件が起こる前にはみんなと一緒に良く笑いあってたけどなんか・・・こう、凄く・・なんて言っていいのか分からないけど、素敵に笑うようになった気がするの!それってやっぱり、火神くんのお陰なのかなぁ?って』
『・・・そう・・・なんですかね??』
『そうよ!!私安心しちゃったもの』
『・・・え?』
『フフっ、テツくんには笑っていて欲しいし、幸せになって欲しい!』
『桃井さん・・・ありがとうございます』
♪"パパとママには
迷惑かけたね ごめんね
いっぱい笑って
いっぱい泣いて
二人だけの愛を
育てて行くね ずっと"
「な、なぁ・・・オレ、この格好で大丈夫か??どっか変なとこねーか??」
「大丈夫ですよ、カッコイイですよ火神くん」
「あー!!クソっ!!もっといいスーツ買えば良かったかな?!あ、靴も!!マジで大丈夫か??店員にオススメされたやつ買ったけど、いまいちスーツって慣れねぇーからなぁー・・・」
「そんな、ちょっとした挨拶だけなんですし、いつもの格好でいいって言ったのに・・・」
「いーや!こーゆうのは大事だからな!!」
あれから数年経ち、僕達は同棲をする事になったのですが、火神くんがどうしてもその前に僕の両親にきちんと挨拶をしたいとの事で一緒に僕の家に向かう途中の会話でした・・・
「大事って言われましても、僕の両親は火神くんと付き合ってるのを納得してますし、たかだか一緒に住むだけじゃないですか??」
僕は両親に既に火神くんには言わず付き合ってる事を伝えていました。
勿論、初めはいい顔をしませんでした・・・・
「お前なぁ!!付き合ってる報告も勝手にするし、同棲だってアメリカだぞ?!それに向こうで籍入れて式を挙げるつもりでいるのに、すぐに会える距離じゃないんだぞ?!なんでそんな淡々としてんだよ!」
プロポーズをお互いにした後結局は日本での結婚は無理だったので、そのまま変わらずの付き合いをしていたのですが、火神くんがNBAとの契約をきっかけに僕も一緒に着いて行く事になったのでした。
「これが僕の通常運転なので・・・」
「はぁー・・・・よし!!チャイム鳴らすぞ!!」
「・・・そのセリフ何回目ですか?早く押して下さい」
「緊張してるからだよ!!友達の時にお前の両親に会ったことはあるけどよ、付き合ってからはこれが初だぞ?!緊張しない方がおかしーだろ?!」
「・・・そうですか。」
───・・・ガチャ
「ただいま・・・」
「おい!!」
「おかえり、待ってたわ」
「ただいまです」
「は、初めまして!!」
「・・・ではないですよね?」
「はっ!!間違えた!」
「フフっ・・・火神くん、ほんと緊張しすぎです」
「お前がフライングするからだろ?!」
「あのままでは日が暮れてしまいます」
「ふふふ、まぁまぁ、玄関先でなんだから上がりなさい?」
「はい・・・」
「お、おじゃまします!!」
♪"こんな私だけど
あなたの側でいつも
いっぱい笑ってたい ずっと ずっと
こんな私だけを
愛してくれて 本当に
凄く幸せ ずっと ずっと"
「今日は泊まっていったらどうかしら?」
挨拶と報告を終え母がそう切り出しました
「あ、はい!いいんですか?!」
「いいのよ、ご飯は何がいいかしら?」
「オレ手伝います!!」
「あら、火神くんは料理が出来るのね?」
「あ、はい!」
「お母さん、火神くんのご飯は絶品です」
「まあ、それは楽しみね!じゃぁ、手伝ってもらおうかしら?」
そんな会話の中、終始無口だった父親が声を発しました
「火神くん・・・」
「え、あ、はい!」
「うちの子を宜しくな・・・」
「っ!!はいっ!!絶対に幸せにしてみせます!!」
「ちょ、火神くん!///」
「もう、お父さんったら怖い顔をして何を言うかと思ったら・・・」
「む・・・」
「実はね、今日この時まで私達は不安だったのよ・・・」
お母さんが胸中を語り始め・・・
「付き合ってると聞かされた時は勿論驚いたわ?もちろん今日の報告も驚いたけど、それは、まぁ・・・少しだけ心構えはしてたから・・・私達はテツヤが男性と付き合う事に反対って言うわけじゃないのよ・・・」
「お母さん・・・」
「世間一般的にはまだまだ厳しい世の中でしょ?・・・だからテツヤが辛い思いをするんじゃないかって・・・」
お母さんがそんな気持ちだったのは知りませんでした
「お父さんも私も同じ気持ちだったのよ?だけど、2人一緒の所をみて、火神くんならそんな私達の悩みも跳ね除けてくれるだろうって思って安心したわ。それに、向こうなら日本より過ごしやすいかもしれないわよね?」
僕は両親の知り得なかった気持ちを知る事が出来、瞳を潤ませていると、横にいた火神くんは真剣な顔で・・・
「この先、喧嘩もするかもしれないですけど、黒子・・いや、テツヤくんの事は一生大切にするんでっ!!」
「火神くん・・・・」
「ふふっ、なら安心ね?お父さん??」
「・・・・あぁ、そうだな」
「あ、もちろん式を挙げる時には私達も呼んで下さいね??」
「もちろんですっ!!」
「お父さん、お母さん・・・」
恐らく両親の中で葛藤はあったと思います。
それに、孫の顔も見せる事は出来なくなりますし・・・
なのに、僕を怒ったり責めることも反対する事もしなかった両親にはほんとに感謝しかありません・・・
♪"こんな私だけど
あなたの側でいつも
いっぱい笑ってたい ずっと ずっと
こんな私だけを
愛してくれて 本当に
凄く幸せ ずっと ずっと
ずっと ずっと・・・"
その後夕食も済ませ2人で僕の部屋に戻り・・・
「火神くん、さっきの・・・」
「なにも言うな!・・・テンパってなんか恥ずかし事言った気がする」
「ふふっ、大丈夫ですよ。初めて下の名前で呼ばれて驚きはしましたけど?」
「しょーがねーだろ!みんな黒子なんだから!!」
「火神くん、僕こそ君を一生幸せにしてあげますね?」
「おう!上等だぁ!!」
火神くんの屈託のない笑顔に今まで何度助けられて来た事でしょうか・・・
ほんとに僕は火神くんに出逢えて良かった
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