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緑間×黒子 song20
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♪"多分、私じゃなくていいね
余裕のない二人だったし
気付けば喧嘩ばっかりしてさ ごめんね
ずっと話そうと思ってた
きっと私たち合わないね
二人きりしかいない部屋でさ
貴方ばかり話していたよね "
「お前、あの緑間と別れたってほんとか?」
「・・・はい」
「ふーん?なんでまた?ってか付き合ってたこと自体驚きなんだけどなー?」
火神くんは何も語らない僕を気遣ってなのか、ただの好奇心なのか、ストバスで休憩をとろうとベンチに座り込む僕に話し掛けてきた
「・・・・僕達元々合わなかったんです」
「じゃぁなんで付き合ったんだ?」
「なんででしょう?」
「は?聞いてるのはオレなんだけど?」
「緑間くん曰く、僕達は血液型的に合わないみたいで・・・」
「はぁ・・・・」
「それが、緑間君が心酔するおは朝占いで僕と緑間君の星座が何年かに1度の絶好の相性と出たんです・・・」
「・・・は?」
「その時に、緑間くんの方から『黒子、今日のオレ達の相性は滅多にないのだよ。だから付き合うのだよ』・・・って言われたのでつい『分かりました』と返事をしてしまったんです」
「なんでだよ!!てかモノマネ上手いな?!っじゃなくて!!そこで告白するアイツ、ヤバいけどOKするお前もお前だな?!」
「ツッコミ忙しいですね。・・・まぁ、ですよね、普通なら丁重にお断りしているのですが、僕も男です。応えない訳にはいかなかったんです」
「・・・・はぁ?」
「だけど、結局合わないものは合わなかったんですかね?」
「いや、なんで疑問形なんだよ?」
「2人で一緒にいても、基本緑間くんはおは朝占いの話しかしなくって、僕はそれに返答するくらいで・・・ふと思ったんです。・・・・合わないと」
「いや、もっと話す事あるだろ!!てか気付くのおせーよ!!」
「まぁ、それでなんとなく・・・ですかね??」
「なんとなく付き合ってなんとなく別れたって事か??でも向こうも素直に別れたんだな?」
「・・・まぁ、そうですね?」
ほんとは違う・・・
付き合った理由は単純だったかもしれないけど、了承したのも実は僕は下らなくてもふと気づいたら隣にいる緑間くんに安心を覚えていたから・・・
別れたのは・・・・僕は緑間くんに相応しくないと思ったからだ
♪"もしいつか何処かで会えたら
今日の事を笑ってくれるかな
理由もちゃんと話せないけれど
貴方が眠った後に泣くのは嫌
声も顔も不器用なとこも 全部全部
嫌いじゃないの ドライフラワーみたい
君との日々もきっときっときっときっと
色褪せる"
『黒子、お前はいつも急なのだよ』
そう言いながらあの日緑間くんは急に来た僕を家に怪訝な顔をしながら招き入れてくれた
『・・・誰か来ていたんですか?』
『あぁ・・・・』
ふとリビングのテーブルを見ると緑間くんとさっきまで誰かと居たであろう2つのコップが並んでいた
(誰・・・・とは言わないんですね)
『今日・・・泊まってもいいですか?』
何故か急にそう聞いていた
『またお前はそれも急なのだな』
そう言いながらコップを片す緑間くんを横目に僕は何も見なかったことにしようとした
・・・あの夜僕は緑間くんと体を重ね横で眠る緑間くんの頬に手を当てながらあのコップの正体について考えた
(やっぱり、あの光景が頭からはなれない・・・もうひとつのコップの正体はきっと○○だろう)
そう確信すると涙が溢れ出てきた
僕は緑間くんを起こさないように顔に当てた手をそっと離し背を向けた
そう、あの頃から僕はずっと悩んでいたのだ
別れた今もなおも思い出す辛い記憶の数々
今なら別れた本当の理由を伝えたら「何なのだよ、お前は本当にバカなのだよ」って少しは笑いながら怒ってくれるだろうか?
もう少し経てばこの辛い気持ちも、その前の楽しかった日々も忘れてしまうのだろうか?
♪"多分、君じゃなくてよかった
もう泣かされることもないし 「私ばかり」
なんて言葉も なくなった
あんなに悲しい別れでも
時間がたてば忘れてく
新しい人と並ぶ君は
ちゃんとうまくやれているのかな "
僕はきっと緑間くんの隣じゃなくても大丈夫だ
緑間くんもきっと僕じゃなくてよかったんだ
いつも僕ばかり隣で笑っていた気がする
緑間くんは僕と居る時笑っていただろうか?
その疑問が浮かび上がると次々と負の感情が浮かび上がってくる
今、君の隣にいる高尾くんとは悪態をつきながらも笑う君がいた
緑間くん、今も君は僕が居なくても高尾くんと笑いあえているんでしょうね?
僕はまだ悲しいです・・・
君から告白してきたくせに・・・・
でも決断をしたのは緑間くんじゃない。僕だ・・・
いつか・・・忘れる日がくるんでしょうか?
♪"もう顔も見たくないからさ
変に連絡してこないでほしい
都合がいいのは変わってないんだね
でも無視できずにまた少し返事
声も顔も不器用なとこも 多分今も
嫌いじゃないの ドライフラワーみたく 時間が経てば
きっときっときっときっと色褪せる "
最初は緑間くんから連絡が着ていた
僕が一方的に別れ話をしたのが冗談だと思ったのだろうか、『黒子、変な冗談はやめるのだよ』っと・・・
『もう、連絡してこないでくれますか?』
君は、この先きっと僕よりも高尾くんを優先するでしょう
そんなの・・・僕は耐えられない
ただでさえ、君は不器用だからか二人でいても話題に困るのかおは朝か高尾くんの話をする。そしてなによりも僕の約束よりも多少は高尾くんを優先していたのは確かなんだ・・・。
君は無意識でもきっと気持ちは高尾くんに揺らいでいたはずだ。
僕は本人よりも先にその気持ちに気づいてしまっただけの事・・・
なのに、僕に残る僅かな未練が緑間くんの連絡に応えてしまう
徹底的に無視すればいいのに・・・
結局は冷たい言葉を投げかけるのに緑間くんの声が聴きたくて通話ボタンを押してしまう
だって、嫌いじゃないから・・・だけど、きっとその内緑間くんの連絡は減るだろう・・・そうすればこの気持ちも・・・・
♪"月灯りに魔物が揺れる
きっと私もどうかしてる
暗闇に色彩が浮かぶ
赤黄藍色が胸の奥 ずっと貴方の名前を呼ぶ
好きという気持ち また香る "
夜、眠れなくて窓の外を見上げるとそこには綺麗な満月があった
TVで誰かが言っていたな・・・満月に魅入られてはいけないと・・・
こんなに優しい光なのに、何故かその言葉を思い出し、『確かに』と言う言葉が出てきた
夜はただでさえ負の感情に陥りやすい
『緑間くん・・・』
忘れたいのに忘れられない名前がふと口から漏れ出た
♪"声こえも顔かおも不器用ぶきようなとこも
全部ぜんぶ全部ぜんぶ大嫌だいきらいだよ
まだ枯かれない花はなを
君きみに添そえてさ
ずっとずっとずっとずっと
抱かかえてよ"
緑間くんは無駄に声がいい
緑間くんは無駄に顔がいい
だけど、おは朝信者で変なアイテムばかり持っているからモテない残念な人だ
初めは苦手だったのに、嫌いも好きのうちってよく言ったもんだ・・・・
『緑間くんは、きっと僕の事を一生忘れる事はないと思います。だけど最終的に選ぶのは僕じゃない誰か・・・だから残酷な人です。なので絶対に僕の事を忘れないで下さい』
最後に僕はこんな呪いのような言葉を吐いた
この気持ちがまだ枯れないと同時に君にも同じ気持ちでいて欲しいという僕の身勝手な気持ちを押し付けた
酷いのは僕じゃないか・・・・・
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