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それからは特に何も変わらない一日を終えた。
心做しか少しぐったりとしている貴大に声をかける。
空葉『たっちゃん、生きてる?』
貴大『あぁ…』
帰ろうかと言おうとした時に電話が来た。
空葉『誰だろ…っ、へ?』
名前を見ると、驚いた。
貴大『ん…?入井、孝輔?』
空葉『孝輔さん?!!!でっ、でなきゃ!!』
貴大が首を傾げている中、慌てて応答を押した。
空葉「はひっ、ぁ…もしもし。」
噛んだァァァ" !!!!!
空葉の慌てようを見て吹き出す貴大。
貴大『ぶふっ…くく』
それにムッとしながらも、電話の向こうへ耳を傾ける。
孝輔「出るの遅せぇ、それより今日暇か?」
別に遅くないじゃん!!…て、え?今日?
空葉「暇ですよ?」
孝輔「なら飯行くぞ。」
空葉「え?!ご飯ですか?」
孝輔「あぁ、美晴さんが行ってこいって。」
そう聞いて少し落ち込んだ自分がいた。
なんだ、美晴さんに言われたからか…と。
空葉「そう、ですか。」
そんな僕に気付く貴大。
孝輔「…なんならさっき横で爆笑してた奴連れて来てもいい。」
あまり乗り気そうではない空葉に孝輔が言う。
これは孝輔なりの気配りだ。
2人が嫌なら、と考えたことだろう。
空葉「いいんですか?」
だが空葉は、まさかそう言われるとは思っていなくて驚いた。
孝輔「あぁ、聞いてみろ。」
空葉「はい。」
電話から顔を離し、貴大に聞く。
空葉『今日、ご飯誘われたんだけど…行く?』
誰にとは言ってなかったが、貴大は察した。
貴大『行く。』
空葉「行くらしいです…」
孝輔「わかった、19時に迎えに行くから家で待ってろ。」
返事をすると通話が切れた。
貴大『俺の空葉にこんな顔をさせるとか…どんな奴か見てやろうじゃねぇか。』
空葉『怖いよ?!』
それから貴大は僕を送ってから一旦自分の家へ帰っていった。
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