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プロローグ⑥
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「…………うわ、ぁ!?」
ボフッと鈍い音を立ててイブキさんはされるがままにベットに押し倒された。
「イブキさん………ああ、夢みたいだ…イブキさん……っ」
「え、ああ……ちょ、なにやって……榊君……っ」
無我夢中でイブキさんの口にキスする。
「んんーっ!ん……ふ、ちゅむ……お、落ち着い、て……榊君……」
「イブキさん………イブキさん…………もう俺止まりません……イブキさん……………!」
「ちょ、んんっ……ちゅ………んん………!」
必死に舌でイブキさんの口内をまさぐる。熱くて、ぬるぬるしてて、ほんのり歯磨き粉の味がして、気持ちいい。
キスをしながら、イブキさんのピンク色の可愛らしいペニスへと手を伸ばす。
しかし。
「………さか、き、くん…………!」
「…………!?」
ぐぐぐぐぐ、と俺の手がイブキさんのペニスから物凄い勢いで遠ざかっていく。
というより、腕が、動かねぇ。
渾身の力で腕を動かしてもピクリとも動かず、それどこか押し上げられていた。
「…………落ち着こう、ね?」
ほんのり頬が紅潮し、困り顔で俺に話し掛けてくる顔とは裏腹に青筋を立てて筋肉が盛り上がっている腕。
………この人めちゃくちゃ力強いぞ。
それも並大抵の男性の力ではなくて、何かやってないとつかい筋肉がついてる。
……イブキさん、一体貴方は何者なんですか。
普段はガリガリであばら骨までうっすら浮き出ているのに、こんな時に隠れてた筋肉を出すのは、すごくズルい。
ますます好きになってしまうじゃないか。
「……………」
少し頭の沸騰が冷めたところで、腕に込めてた力を抜く。
イブキさんもそれに気付いたようで、腕の力を弱ませた。
「………落ち着いた、かな?」
「…はい」
「少し、は、話をしよ、うか」
「…はい」
二人とも正座になったところで、俺達はゆっくりと話をすることにした。
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「まず、そ、その……僕の職業なんだ、けど…」
「AVに出てますよね?」
「え、えええあ……し、しし知って………?」
俺がズバリと言うと、イブキさんは耳まで真っ赤になり、頭から湯気が出そうだった。
「…俺、貴方の大ファンで。人目見た時から、貴方の虜になってました。」
「……え、そ、そう、なの」
「ホモとかじゃないんですけど、何故か貴方の…その、エッチな姿を見てたら……勃起しちゃってて」
「………そっか。
いや、ね……僕、本業は、その……AVじゃ…ないんだよ」
「え!?」
本業がAVじゃない………!?あんなにエロいのに!
「普段は、その……え、AVの……編集……してる側……なんだよ……ね…」
「え゛!?ていうか働いてる会社AV会社なんですか!?」
「ああ、あ、うん……その…………ね、企画とか…表紙の、編集とか……色々…してる……んだよね…」
「はぁ〜〜………」
衝撃すぎて言葉が詰まる。
だってあんな、あんなにエロエロなのに普段はスーツを身に纏って平然とAVパッケージの編集やAVシナリオの企画とか立ち上げてんの…!?
え、でもじゃあ…………
「…なんでAVに出てるんですか?」
そうだ。普段編集してる側の人間なら出る必要なんてない。
「……………む、無理矢理、かな」
「無理矢理…!?」
ぶわっと鳥肌が立つ。
「ほら……ねぇ、その………色々あって…嫌なんだけど……その……やってるっていうか…」
「…………まじか」
おいおい。どんだけ理不尽な会社なんだよ。こんなエロ同人みたいな現実あってたまるかよ。
イブキさんは申し訳なさそうに視線を逸らしてもにょもにょと手をいじっている。
でも………それでも、俺は興奮を隠せなかった。
ちんこはおさまってない。ギンギンだ。
だって…どんな事情があるのであれ、目の前にいるのはあの夢にまで見たイブキさんなんだから。
もう「可哀想だからやめよう」なんて止めれる程余裕がないくらい興奮してるんだよ。
もういい。この際嫌がってでも俺は………!
「あの………舐めて…あげようか、それ」
世界が凍りついた。
……今、この人なんて言った?
「……なんて?」
「そ、その……そんなに、僕のこと、好きなのに……何もしてあげないのは……ちょっと…可哀想、かな、って…」
「…………」
嘘だろ。ここで予想外の返しがきた。
やっぱりこの人根っからめちゃくちゃいい人だ。
無理矢理やらされて嫌なはずなのに。本当はセックスすること自体が嫌なはずなのに。
それでも俺のためにやってくれると言っている。
……うわーーー、めっちゃ好きだわこういう人…
「……じゃあ、お願いしてもいいですか」
「……あ、うん…」
震える声でお願いすると、イブキさんは目を泳がせながら顔を赤くした。…現実でも処女みたいな反応するんだな。
……ああそうだ。せっかくなら…
「……優しく、叱りながらやってもらっても、いいですか」
…イブキさんがでてたAVのシリーズにあった俺の一番のお気に入りのやつ。優しく叱りながらよしよしプレイをするというだいぶマニアックなやつだけど。
…どのイブキさんにも興奮するけど嫌がりながらヤってるイブキさんよりよしよししながらヤってるイブキさんの方がこの素のイブキさんに近いからいいと思った。
「……う、うん…ちょっと、まってね………」
そう言うとイブキさんは目を閉じて自分の頬をパンパンと軽く叩いた。そしてゆっくりと目を開く。
…ああ、その瞳は……いつも見てた…
「…人が寝てる時に、勃起しながら寝込みを襲うなんて……」
「あ……………」
ふわりと押し倒される。
「……ほんと、君はいけない子だね」
……そして、唇が重なった。
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