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そんなこんなで、
セフレから始まった俺らの関係だけど
そんな珍しい事でもないだろうし
特に付き合おうなんて言葉はなかった。
その後、流れで一緒に過ごして、
流れで一緒に住んで
流れで、一緒に暮らして
気づけばもう8年も経っていた。
この8年間、紆余曲折で
色んな出来事があった。
少し昔話をすると、
俺たちは高校中退で最終学歴が中卒。
境遇がそっくりで、
底辺もいいところだといつも自虐し合っては爆笑するんだけど、他にも訳があって。
俺らには、ちゃんと両親もいたが、
親になっても女と男を辞められなかった奴等だから、上京する時にこっちから捨ててやった。
地元の奴らともヤケになって遊んでいた女や男とも
全ての縁を切り、
お互いもう実家も地元もない。
そんな底辺を極めていた俺たちなんだけど、
それなりに、生きるために働いていた。
ある日、ひょんな事から
銀座の会員制の高級クラブでママをしていると言う女性に出会う
美佐子ママといって、とても品があって凛としていて滲み出る美しさがある。
俺、女だったらこんな人になりたいかも、と思うくらいに。
その美佐子ママから、学力がないとしても、あなたは自頭がいいと内勤での働きっぷりを目染められ
美佐子ママのお店で黒服をする事になった。
そのとき、怜斗も移動したいと言い始め
「黒服に美形が揃うと少し困るのよね〜」
と言いながらも、快く引き受けてくれた。
銀座に移ってからは
あんなにやる気のなかった怜斗が、
急に真面目に働き始めたもんだから
雪がふるのでは?と真夏に考えたものだった。
その調子で怜斗はどんどん仕事に精を出して行き
お客様とも仲良くさせて貰いながら、
お客様の仕事の話を聞いているうちに
投資というものに興味を持ったらしく、
そこから必死で勉強して
今は投資やその他に2つほど企業し
安定した暮らしを送れている。
その時はやるじゃんタトゥー男!と弄ったりしていたけど、
後に、怜斗のこの頑張りが
俺とずっと一緒に居て
養っていくつもりだと知ったときは
こんなに俺とのことを考えてくれて居たのかと
驚いたのと嬉しいのとで
言葉が出なかった。
むしろ、言葉より先に涙が出た。
「俺はやっと、大事なものができた。」
と言ってくれた。
俺はまだ銀座で働いているが
怜斗があまり働かなくていい、と言ってくれた事もあり
半分ヒモ状態になっている。
その代わり、家事はしてる。
だから専業主夫をしている感じ。
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