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ある程度の家事をしていれば気も紛れる。
広すぎる、タワーマンション。
家政婦1人くらい雇いたいところだけれど
怜斗は俺より人に対する不信感が強い。
なんせ、話で聞く限り、怜斗の母親は酒に酔うと
手をあげていたらしい。
そんなこともあり、人を、特に女を信じられない怜斗は
この家には俺と怜斗以外入れたくないみたいだ。
友達も呼んだことがない。(友達いないんだが)
だからといって
他者の侵入を拒んだ、神聖なるこの愛の巣だって、
埃は溜まるわけだから
誰かが掃除しないといけないわけで、、、
怜斗は忙しいし、必然的に俺!
掃除なんかしたことなかった俺が、(汚すことは多々あったけど)
今では
器用にハンガーにストッキングなんか被せて
見えない埃まで逃さずキャッチしているわけだ。
(ん?見えない埃ってどうやって逃さずキャッチすんの?)
真剣に掃除洗濯に集中していたら
すぐ昼になる。
時間を確認するため、
スマホを見たら、一通のメッセージが。
美佐子ママからだった。
“ご機嫌いかがですか?
とっても美味しい、京料理のお店を見つけたの。
紫之、和食好きでしょう。
是非、怜斗と3人で行かない?
今日ちょうど休みが取れたの。
今夜、なんて急すぎるかしら?
お返事お待ちしてます。
美佐子”
なんとまあ丁寧なメールだこと。
美佐子ママには本当に良くしてもらっている。
歳的には姉だけど、俺も怜斗も母親のように慕っていて、本当に尊敬している。
怜斗も美佐子ママには心を開いているようだ。
怜斗の部屋の前に行き、コンコンとノックをした後
「んーどしたー」
唸るような声が聞こえてドアが開いた。
「美佐子ママが美味しい店見つけたから、今夜どうですかって」
「何料理?」
「京料理だって!」
「いいな、行くか」
「いいの?!忙しそうだけど、、?」
「最近外に出てなかったから気分転換」
「やったあ!」
「そんなに喜ぶことかあ?笑」
はしゃいでいる俺を見ながら微笑んだ後、
タバコを吸いにベランダに出ていった。
「是非いきたいです、、っと」
メールを返信すると、光の速さで返事が返ってきた。
流石、銀座の女、、恐るべし、、、。
“良かった。
では、18時に予約しておきます。
個室にしてもらうわね。
お話、沢山聞かせて欲しいので。
場所はまた、送るわね。
美佐子”
美佐子ママにも会えて、
美味しい料理も食べられて、
何より、怜斗と出かけることが嬉しかったりする。
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