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なんか涼しい。
小鳥のさえずりも、いつもより大きく聞こえる。
戸締り忘れたっけ??
「、、んっまぶし、、」
朝か、、
目が重い。理由は鮮明に覚えている。
昨日のこと忘れられてたらよかったのにな。
そんな都合の良いことないよな、、。
眠たい目をこすりながら、時計を見ると
10:00と表示されている。
ねっ寝坊!?
いつもならアラーム鳴るのに!!!
「ねえっ!怜斗!!
ごめん寝坊した!起きて!!」
そう言って慌てて
隣を見る。
が、そこにはシーツと枕があるだけだった。
いない??
もう起きてんのかな、?
「怜斗〜?」
布団から出て、家のあちこちを見て回る。
仕事部屋にもいない。
一通り回ってリビングに入ったとき、
ダイニングテーブルに逆さに置かれたお茶碗とラップをされた料理がある。
料理、作れたんだ、、。
その隣には置手紙が添えられてあった。
“急遽、黒川さんどでかける事になった。
夜遅くなるけど、日をまたぐ前に帰る。
家事とかやっておいたから
久々、ゆっくりしろ〜”
出かけたのか、、、
黒川さんとは、怜斗にビジネスのあれこれを教えてくれた人だ。
音楽が趣味だと言っていて、今度一緒に聞きに行くと言ってたから、それかな??
今日、夜までいないのか。
確かにベランダを見れば、洗濯物が干されている。
怜斗って、なんでも出来るんだな〜、
器用だし。
ゆっくりって何しよう。
でも、いなくて良かったかもしれない。
目、腫れてるし。
ブスな顔見せたくない。
暇だと昨日のことを思い出してしまって
苦しくなるしな。
でも、1人、、か。
久しぶりに、お酒でも飲みたい。
弱いけど、、。
「美佐子ママ飲みに行ってくれないかなぁ?忙しいよな、、」
すると寝室の方から着信音。
急いで、携帯の画面を見ると、
「美佐子ママ、、だ。」
盗聴でもしてんのかな、、。
「もしもし!」
「もしもし、美佐子です。
突然ごめんなさいね、、。
今日は早起きしちゃって、少し時間があるから電話して見たのよ〜。」
「今、俺も美佐子ママのこと考えてました!
怜斗がいなくって退屈で、、」
「あら、怜斗いないの?」
「はい、黒川さんと出かけるって。
夜、日付またぐ前までには帰るって行ってるけど。」
「黒川さんと行くのね〜。
とても聡明な方だから、人生の先輩として勉強になると思うわ。
あっ、ちょっと待ってね?
...起きたの〜?おはよう、、今電話中。
ふふっ何行ってるの、お世話してる子よ。
冷蔵庫に朝ごはん入ってるわ」
遠くから男の人の声が聞こえる。
この前言ってた恋人さんかも??
美佐子ママ、幸せそうな声だな〜。
一緒に寝てたのかな、、?
、、て、ことは。
当たり前だよな、付き合いたてなんだから。
あ〜あ、なんでもかんでも、連想してしまう。
頭がわざわざ、昨日のことを思い出させようとしてる感じ。
苦しい、、目が腫れて痛いから、もう泣きたくない。
のに、、、
涙腺が言うことを聞いてくれない。
ふっ、、っ!ふぇ、、ひくっ、、。
「ごめんなさいね〜。
、、紫之??どうしたの??
泣いてるの??」
涙が止まらなくて、嗚咽みたいになってしまった。
「だいっ、、じょぶ、で、すっ」
「強がりは聞かないわ。どうしたの?
そうね、、今日仕事休めないから、、、。
今から会える、、?」
「ダメっ!、、恋人さ、ん、、といるから、、だめ、」
せっかくの時間を邪魔できない。
「そんなこと、、、
どうしようかしら、、、
じゃあ、夜、店にいらっしゃい。
個室、開けとくから。」
「昨日、も、、泣いた、、から。
ブスに、、なってる。」
こんな顔で人に会えない。
「そんなこといいから、、
熱いタオルと、冷たいのとで、交互に当てておきなさい。
腫れも引くわよ。
早めに開けておくから、、そうね、、18時くらいに来なさい。
まだ人も少ないから。」
「はい、、、。
ごめんなっ、、さいっ、、」
「謝らないで。
心配だわ、待ってるわね!」
電話が切れた後
そのまま床にぺたんと座り込んで、涙が止まるまで待った。
その後、美佐子ママに言われた通りに
タオルを当てた。
完全には、腫れは引かなかったけど、
だいぶマシにはなった。
一応、サングラスかけて行こう。
もう、服装もラフでいいよね。
なんか時間が進むにつれ、面倒くさくなった。
色んなことが
怜斗のことも。
美佐子ママのことだって、恋人とらぶらぶな人に相談しても僻みや妬みでいっぱいになりそうだし。
面倒くさい、、こんなことで悩むの。
行かなきゃ、、、。
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