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動き出す
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白を基調とした洋式の屋敷にヒラヒラとページをめくる音が響く
大きな窓から注ぐ暖かい日差しに人工的な色では出せない綺麗な金髪が優しく輝く
窓の向こうには光を反射して宝石が溢れ出ているかのような美しい噴水
ザァァァァァァーーーーーー
突如、そよ風が激しくなり繊細な作りのレースカーテンを揺らした
「優光(ゆうき)様」
不意に声をかけられ、視線だけを声の主へ向ける
そこには絹のような白髪を7:3にわけ、厳しい顔つきに深く刻まれた皺が人生経験の豊富さを物語っている
綺麗に磨き上げられた革靴を鳴らしながらゆっくりと優光の座る椅子に近づいた
「どうしたの?名取」
名取と呼ばれた男性は少し声を控えめにした
「晴様がまた、秋葉原でオタク活動なるものをなされているようです…」
「はぁー」
優光は溜め息をつくと読みかけの本にお気に入りの四葉のクローバーの栞を挟み本を閉じた
「名取、準備をしてくれ」
「かしこまりました」
名取は一礼すると早足で部屋を出て行った
「そろそろ、"コウセイ"しないとね」
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