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「やっぱり、叔父様が……。」
俺が頭の中に浮かんだ可能性をポツリと零すと、姉様が頷いた。
「っっ!!」
その途端、全身が一気に冷やされたように冷たくなる感覚に陥る。
そん、な……っ
「……っ、ぅ…」
この気持ちに気づいてしまった……。だからもう、抑えられないのに……っ
「レイン、縁を切るなら……今しかないぞ。」
今まで黙って聞いていた兄様が、そう言った。
「っ!!」
でも、それは俺にとって一番したくない事だった。
そんな、こと……っ、出来るわけ……
「まだそいつと会って間もないだろ。7日に1回の食事会だ。この前の食事会のときは、まだお前はそいつと出会ってなかった、そうだろ?」
俺は素直にゆっくりと、頷いた。
「いつまでもズルズル引きずってると、お前も、その相手も辛い目にあう。……それに悲しんで泣くお前は、見たくない。」
それだけ言うと、兄様は席に戻った。
「……もうそろそろ母様達が来るぞ。席につけ。」
俺は兄様の言うように指定の席に座る。
そして、しばらくして食事の間の扉が開かれ、大人組がぞろぞろと入ってくる。
「こんにちは、レイン。」
母様……。
綺麗な黒髪の母様を見て、心が少しホッとする。
「……こんにちは、母様。」
母様は笑顔を向けると、指定の席へ座った。
俺はその後、挨拶をするロボットのように挨拶をし、頭の中では兄様の言った言葉や、姉様の言葉のこと、そして、ショウマのことを考えていた。
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