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明日はショウマと出会ってから二度目の食事会だった。
「……っ、」
俺はこの前の食事会で決めたことを、今日の今までまだ実行出来ないでいた。
はやく、はやくショウマと縁を切らないと……。
そう思うのに、なかなか身体が動かなかった。
もう、一日だけなら……大丈夫……か?
そうやって引き伸ばすうちに今日まで来てしまった。
当たり前だった。
何故なら、俺はショウマと縁を切るどころか、もっと距離を縮めたいと願ってしまっていたから。
ダメだ、と頭ではわかっているのに、身体がいうことを聞かない。
自分がショウマと縁を切らない理由を無意識に探したり、作ってもいた。
「……ショウマ…」
名前を呼ぶ。たったそれだけで、俺の気持ちがふわふわ浮いたものになる。
……もうそろそろ行かなきゃ…。
自室を出て、いつもの裏口から出る。
その時だった。
「レイン。何をしている。」
え……っ
ドクンドクンと、心臓の音がハッキリ聞こえ、嫌な汗が流れる。
なんで……?
心臓の鼓動がだんだんはやくなり、息がしづらい。
「叔父、様……っ…」
俺は叔父様の目を見れなかった。
ま、まさかっ……ショウマのこと……
嫌なことが頭を過ぎる。
それを悟られないように振舞おうとするが、身体の震えは止まってくれなかった。
「レイン。」
ビクッと肩を大袈裟に震わせる。叔父様からどんな言葉が飛んでくるのか、と不安で不安で仕方がなくて、でも全神経を叔父様の言葉に向けていた。
「何をしている、と聞いたんだが。」
俺はドクンと心臓が大きく鳴った。
どうしよう……どうすれば……
「さ、散歩です……。」
咄嗟に思いついたのはそれだった。でも、上手く叔父様が騙されてくれるとは思わない。
「……。」
ドクンドクンと心臓の音が聞こえる中、叔父様は何も喋らない。
俺、何か間違った……?
「……お前、まさか一般人共と会ってるんじゃないだろうな。」
俺はそれを聞いた瞬間、時が止まったような感覚を覚えた。
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