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「はぁ、はぁ、はぁ、」
ドッドッドッと心臓が酸素を全身に送ろうと収縮を繰り返しながら、俺は辺りを見渡す。
……っ、まだ来てない……
ショウマがまだ来ていないことに気づくと、今までそんなに意識していなかった朝の空気が冷たく感じた。
「…………。」
辺りはシンとしていて、俺一人だけがこの世界に存在しているみたいな、変な感覚にとらわれる。
ショウマに一刻も早く会いたいのに、この場所にはまだショウマは来ていない。
心が、身体全部が、ショウマを求めている気がした。
……もう少しで、会える。
そう思うと心が少し軽くなった。そして、俺は芝生の上に寝転がって、目を瞑る。
……ショウマ…
まぶたの裏にショウマの笑顔が映る。
「っ…、」
キュンと胸が締め付けられて、嬉しくなって、悲しくなった。
ーーそうしているうちに、眠気が襲ってきて、俺はそれに負けてしまい、そのまま夢の世界へ落ちていった。
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