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「それはどういう意味だ?」
「レインに何か不満でもあるのか?」
ジーク様はヴァルド様を睨み、叔父様は俺を睨んでからヴァルド様に目を向ける。
俺は心配になり、ヴァルド様を見つめる。
一体、何を……?
「いえ。それはありませんが、どうやら……レイン様には想い人がいるようで。」
背筋が凍った。身体が震えて止まらなかった。
ヴァルド、様……一体、何を!?
「想い人……だと?」
「っ!!」
俺は震えて止まない身体を腕で抑えながら、叔父様に向けられる視線に耐えていた。
「レイン。どういうことだ?説明しろ。」
冷ややかな声だった。トーンが低く、怒っているのが一目瞭然だ。
「っ……私、は……」
声が震えていた。気を緩めたら涙まで出そうなほど。
怖いっ……叔父様に、ショウマのことを知られるのが……!
俺は下唇を噛んで言葉が出ないようにした。なぜなら、恐怖に負けて何もかも全部話してしまいそうだったから。
そんな時だった。
「まあまあ。想い人ぐらいでそんな怒るなよ。」
ジーク様……。
少しホッとした。でも、次の瞬間、俺は言葉を失う。
「……まあ、いい。それで、その想い人とは誰のことだ?」
「っ……」
俺は、ジーク様や叔父様の顔を見ることなんて出来なくて、ずっと下を向いていた。
言えるわけ、ない。ジーク様ならともかく、叔父様に教えることなんて……っ
俺が黙っていると、それを見たジーク様は笑い出した。
「はっはっは、そうか。恥ずかしいのだな?」
そう言って一人で笑っている。
「……。」
そして、ジーク様は叔父様に目を向けた。
「はあ、ヴァルドが何かやらかしたのかと驚いたが、まさかこんな理由だったとはな。」
「全くだ。いつの間に……。」
そう言って叔父様もジーク様も俺に目を向ける。
「っ、」
ビクリと肩が跳ねた。
ジーク様は、俺が恥ずかしいから下を向いているものだと勘違いしているのかは分からないが、ずっとクスクス笑っていた。
「それじゃ、この件はまた後日考えることとしよう。行くぞ、ヴァルド。」
「はい。」
ヴァルド様はそう言って俺に近づきこう耳打ちした。
「じゃあな、レイン。」
そうして、ヴァルド様達は帰っていった。
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更新が遅れてしまって申し訳ないです。
ごめんなさい(´;ω;`)
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