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ーー身体が熱い。
ジャージを片手で抱きしめながら、いっぱいに七海の香りを吸い込む。
どんどん昂ぶっていく身体が熱の放出を求めては止まない。
自分の身体へ伸ばした手を、ゆっくりと下腹部へと落としていく。
そろりと服の上から撫でただけでも、完全にそれが張り詰めているのが分かる。
「…な、なんで――」
自分でもおかしいと思う。
性欲に関しては元々淡白な方で、一人ではほとんどしない。
没頭できるような趣味があると性欲がなくなるという話を聞いたことがあるが、自分もそういう類の人間なのだと思っていた。
さすがに七海と情事中の自分には頭が痛いが、それでもアイツが手慣れているからこそだと言い訳をしていた。
だが、今は一人なのに驚くほど身体が熱を持て余している。
生徒のジャージの匂いを嗅ぎながら興奮するなど、ただの変態じゃないか。
「…っあ」
絶対にいけないと分かっているのに、下半身へと伸びてしまった手が緩く服の上から自身に触れる。
ふわりと香る匂いに、強制的に記憶が引きずり出される。
『…みーちゃん、気持ちいいですか?』
熱っぽい七海の声まで蘇ってきて、ゾクゾクと背筋が震えた。
いけない。
絶対にこんなことをしてはいけない。
それにここは病室だ。
『みーちゃんはここが好きですよね』
そう言って七海は俺の自身の先に親指を立てる。
グリグリと押しつぶされると堪らない快感が走る。
「――っあ」
指が勝手に自身の先端を弄る。
頭の中で七海がしてくれているように触れてみたが、服の上ということもあって思ったような快感は得られない。
まどろっこしい感覚だけがズクズクと込み上げてきて、熱く息を吐き出す。
七海のジャージを抱きしめたまま、力なくベッドへ横たわる。
快感を得たいという気持ちと、頭の中で絶対にいけないという気持ちが入り交じっている。
やはりこんなのはダメだ。
大体人の服でそんなことをするなんて非常識にも程がある。
ちゃんと分かっているのに、ぼーっとする頭が七海の服を離してくれない。
ジャージに鼻を擦り付けながら、熱の醒めない身体を持て余してしまう。
自然と息まで上がっていく。
ーーダメだ。
アイツの言葉を借りて言うならば、俺は今ムラムラしている。
「…っあ…んっ」
理性に負けてズボンの中に手を差し込み、ぎこちない手付きで自身を扱きはじめる。
七海にされるような容赦なくドロドロに堕ちていく快感は得られないが、それでも鼻孔から伝わる匂いに身体はどんどん煽られていく。
『…はぁ、いい子ですね。早くみーちゃんの中に入りたいです』
上擦ったアイツの声が蘇ってくる。
それに釣られるように尻の方までズクリと疼いて、思わず身体を強張らせる。
さすがにそれはダメだ。
だがアイツに教えこまれた身体は、前だけでは得られない快感を求めている。
アイツは俺をなんという身体にしてくれたんだ。
それでもそこに手を伸ばすのはさすがに怖く、必死に自身を扱いて気持ちを昂ぶらせる。
一度出しさえすれば、きっと収まるはずだ。
なかなか達することが出来ずもどかしいが、頭の中で七海を思い出しながらジャージに顔を埋める。
「…っはぁ、七海…っ」
切なく込み上げる気持ちにその名前を呼んだら、頭の芯が甘く痺れるような快感が湧き上がった。
一度それを知ってしまったら、もう必死に自身を慰めながらその名前を繰り返す。
「…あっ、あ…ッ、七海、七海…っ」
気持ちいい。
あっという間に意識がふわりと浮いて、達しそうになる。
――が。
「はい。呼びました?」
「……っ!?」
すぐ頭上で聞き慣れた声が落ちてきた。
ジャージを抱きしめながらベッドで夢中になって自身の勃起を扱いていたが、突然の声にガバッと顔を上に持ち上げる。
頭の天辺まで一気に血が昇り詰めていくのが分かった。
「な、なななんなん…っなんで…っ」
「ジャージ忘れたから取りにきたんですけど」
「の、ノックくらいしろっ。それに面会時間は終わってるはずだっ」
「みーちゃん寝るって言ってたから起こしちゃ悪いかなーって。それと忘れ物したって言ったらフツーに入れてくれましたよ」
「な、なんだとっ」
看護師なんだから院内の規則くらいちゃんと守れ。
守れないのなら面会時間など設けるな。
などと見当違いなツッコミを入れながら羞恥で混乱していると、七海がニッコリと笑った。
「身体つらそうですね。俺が診てあげますので横になって下さい」
「い、いや…っ、こ、これは違くて…えっと…っ」
「いいから早く」
どこか命令口調な言葉とともに、ギラギラとした視線が落ちてくる。
それから抱きしめていたジャージを無理矢理取り上げられた。
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